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違法前哨地へ向かう数千人のイスラエル入植者の行進

2023年4月10日、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区で、タプアック・ジャンクションからアビターへの抗議行進の一環として、アビターのイスラエル入植地に集まるイスラエル人入植者たち。(ロイター)
2023年4月10日、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区で、タプアック・ジャンクションからアビターへの抗議行進の一環として、アビターのイスラエル入植地に集まるイスラエル人入植者たち。(ロイター)
2023年4月10日、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区で、タプアック・ジャンクションからイスラエル人入植者の前哨地アビターまで抗議行進に参加するイスラエル治安相イタマール・ベン・グビール氏。(ロイター)
2023年4月10日、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区で、タプアック・ジャンクションからイスラエル人入植者の前哨地アビターまで抗議行進に参加するイスラエル治安相イタマール・ベン・グビール氏。(ロイター)
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11 Apr 2023 05:04:28 GMT9
11 Apr 2023 05:04:28 GMT9
  • イスラエルの極右閣僚がネタニヤフ首相への試練を主導

モハメッド・ナジブ

ラマッラー:イスラエル政府の過激派閣僚は4月10日月曜日、数千人の入植者を率いて、2年前に放棄された占領地ヨルダン川西岸地区の違法入植者の前哨基地への行進を行った。

ナブルス南部のサビ山にあるパレスチナ人の土地に建設されたアビター前哨基地は、イスラエル法においても違法だ。デモ隊による再入植要求は、極右閣僚によるネタニヤフ首相の権威への新たな試練となっている。

イスラエルの国旗を振り、宗教的なスローガンや歌を歌いながら、イスラエル全土から集まった入植者たちは前哨基地に向かって行進した。行進はイスラエルの治安部隊に守られており、治安部隊は近くのパレスチナ人デモ隊を攻撃した。パレスチナ赤新月社は、治安部隊の催涙ガスを吸引した216人、ゴム弾で負傷した22人を治療した。
行進には、20人以上のクネセトの議員と、前哨基地の合法化要求を主導するイタマール・ベン・グヴィール国家安全保障相やベザレル・スモトリッチ財務相を含むイスラエルの7人の大臣が参加した。「神の助けにより、我々はさらに数十の前哨基地を合法化するだろう」と、ベン・グヴィール大臣は行進中に述べている。
エルカン入植地に住むリヴカ・カツィール氏(74歳)は、次のように語った。「この問題に対する解決策のひとつは、私たちがこの場所に定住するかどうかだと思う。新しい入植地を開発したくなったら、私たちはその場所を歩くだろう」

すべての入植地は国際法上で違法とされているが、イスラエルでは国が計画したものと、悪質な入植者集団が政府の許可を得ずに設立した前哨地を区別している。

アビター前哨基地は、そのような悪質な集団によって2013年に設立され、最後の入植者が立ち退いた2021年7月までの間に、何度も破壊と再建が繰り返されている。長年にわたって、この前哨基地はイスラエル軍と近くの町ベイタのパレスチナ人との激しい衝突を引き起こし、12人のパレスチナ人が死亡した。

ベン・グヴィール大臣やスモトリッチ大臣を含む閣僚たちが、入植地拡張を求める運動を主導している。先月、クネセトはユダヤ人定住禁止を命じた2005年の法律を改正し、ヨルダン川西岸地区の4つの入植地への入植者の帰還の道を開いたものの、この決定はパレスチナの指導者やEUから非難を受けた。
2月には、イスラエルはヨルダン川西岸地区にある8つの違法な前哨基地に遡及承認を与えたが、これも国際機関から非難を浴びている。
パレスチナ大統領府でヨルダン川西岸地区北部の入植問題を担当しているハッサン・ダグラス氏は、アラブニュースに対し、入植者の行進の目的はイスラエルの入植を支持し、パレスチナの土地を盗み、略奪する行為を正当化することだと語った。

「我々はこの極右イスラエル政府と新たな入植地をめぐる闘いに直面している。彼らの政策がパレスチナや国際的な世論の強い反応を引き起こさなければ、彼らはヨルダン川西岸地区北部の入植地を再活性化し、2005年に入植者を退去させた入植地を再建するだろう」と彼は述べている。

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