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イラン、国連女性委から排除の可能性高まる

イランの外交官の住居の前に集まり、イラン政府と最近の抗議デモ参加者の処刑を糾弾する人々。(資料写真、AFP)
イランの外交官の住居の前に集まり、イラン政府と最近の抗議デモ参加者の処刑を糾弾する人々。(資料写真、AFP)
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14 Dec 2022 07:12:03 GMT9
14 Dec 2022 07:12:03 GMT9
  • 国連女性の地位委員会(CSW)は加盟45ヵ国の代表で構成され、女性のエンパワーメントを促進することを目的に、毎年会合を開いている

テヘラン:外交筋によれば、イランは、女性と女児の権利に反する政策により、14日に国連の女性組織から排除されるとみられる。しかし、一部の国は、米国が要求した排除のための投票を棄権する見込みだという。

この「国連女性の地位委員会」(CSW)は、54ヵ国で構成される国連経済社会理事会(ECOSOC)の委員会の一つで、米国が起草した「イラン・イスラム共和国を女性の地位委員会の2022~2026年の残りの任期から直ちに排除する」との決議案について投票を行う予定となっている。

加盟45ヵ国で構成される女性の地位委員会は、男女平等と女性のエンパワーメントを推進することを目的としており、毎年3月に会合を開催している。

米国政府高官はロイター通信に対し、イランの排除に対する「支持は、一貫して高まってきていた」と述べた。

イランや他の17ヵ国、パレスチナは12日、ECOSOCに宛てた書簡で、投票が「歓迎されない前例となることは間違いない。究極的には、文化、習慣、伝統の異なる他の加盟国が、委員会の活動に貢献するのを妨げることになる」と主張した。

この書簡は加盟国に対し、「不都合があると思われる場合、およびそのような戦略を実行するための状況的な多数派を確保することができる場合に、主権国家や正当な選挙で成立した国家を、国際システムの何らかの機関から排除するという新しい傾向」が生まれるのを避けるため、米国の動きに反対票を投じるよう促したものだ。

この書簡の署名国のうち、現在ECOSOCのメンバーで、14日に投票できるのは5ヵ国のみ。

イラン国営メディアによると、イランは12日、治安部隊のメンバー2人を殺害した罪で有罪判決を受けた男性1人を公開で絞首刑に処した。その1週間足らずのうちに、イランを支配する神権政治への抗議行動に関わった人々に対する2度目の処刑が行われた。

イランでは3ヵ月前、クルド系イラン人女性のマフサ・アミニさん(22)が、同国の服装規定に関する法律を執行する道徳警察によって逮捕され、拘留中に死亡した事件の後、全国的な抗議行動が沸き起こった。

抗議デモは、社会のあらゆる層の怒れるイラン国民による反乱へと転化していった。これは、1979年のイスラム革命以来、イスラム教シーア派の聖職者エリートの正統性に対する最も重大な挑戦のひとつとなっている。

イランはこの騒動について、外国の敵とその諜報員の仕業だとして非難している。

ジュネーブに本部を置く国連人権理事会は先月、イラン政権による抗議活動への致命的な弾圧について独立した調査を行うことを投票により決議した。この決議に対しては、人権活動家らが強い歓迎の意を表した。

イラン政府は、西側諸国がイランを標的にするためにECOSOCを利用していると非難し、「おぞましく、恥ずべき」動きを見せていると述べた。

ロイター 

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