
ラエド・オマリ
ヨルダン、ファヒス:キリスト教徒が多数を占めるファヒスの町で、クリスマスの祝祭的な雰囲気は、経済的な苦境と治安上の事件により弱まっている。
バルカ県にあるファヒスはクリスマスの祝祭でよく知られており、イスラム教徒を含む多くのヨルダン人が、年に一度の祝い事を楽しむために西部の丘陵地帯に車を走らせる。
しかし、アンマンの西約20kmに位置するファヒスの住民は、経済的ストレスが彼らの購買力に深刻な影響を与えており、その結果、クリスマスの贈り物やごちそうを買う余裕がないと語っている。
住民がアラブニュースに語ったところによると、ヨルダンでは最近マアーンでの抗議デモで4人の警察官が死亡し、今年のクリスマスの祝祭ムードに水を差すような「悲しみの感情」が広がっている。
トラック運転手による燃料価格の上昇に対する抗議活動のため、ヨルダンはここ数週間、混乱に飲み込まれた。
ヨルダンの教会長会議は、同国を襲った「痛ましい出来事」を理由に、クリスマスと新年の祝典をすべて中止することを決定した。
ファヒスの販売員であるローズさんは、アラブニュースに対し「クリスマスプレゼントやお土産を買いに店を訪れる人の数はとても少ないです」と語った。
今年のクリスマスの「悲しい雰囲気」を嘆きながら、ローズさんは「今日(23日)になってようやくお客さまが訪れるようになりました」と述べた。
「この厳しい経済状況の中で、クリスマスのお祝いは贅沢品になりつつあるようです」
ファヒスでクリスマスの土産物店を営むサエブ・スンナーさんも同様であった。
「クリスマスは通常、大量に売れる季節です。しかし、ここ3年近くはそうではありません。クリスマスや新年を祝うどころか、家族を養うこともままならない人々が本当に増えてしまったのです」
「大売り出しを行いましたが、すべて無駄でした。値上げは大きな消費低迷を引き起こし、人々に深く影響を与えており、クリスマスの準備に関しても同様です」
スンナーさんは、ファヒスの町は「空虚で悲しいクリスマス」になってしまったと述べた。
ファヒスの住民であるレニー・ハッターさんは、アラブニュースにこう語った。「ファヒスは以前はクリスマスになると人が溢れ、お祝いや行事が行われていました。でも、今はこの通りです」