
カイロ:長く紛争が続いているスーダンのダルフール地方における部族間の暴力により、この数日間で少なくとも12人が死亡した。援助団体が明らかにした。
ダルフール難民・避難民総合調整局のアダム・レガール報道官によると、南ダルフール州のベレイル地区における牧畜民と農民の間の衝突では他に少なくとも42人が負傷した。
地元当局によると、アモウリ村で牧畜民がオートリキシャ(トゥクトゥク)を略奪しようとして1人を殺害したことから衝突が発生した。
22日と23日には衝突がエスカレートし、牧畜民と地元住民の間で攻撃の応酬となった。
24日には当局が衝突を止めるためにベレイルにおける非常事態を宣言し夜間外出禁止令を出した。
レガール報道官によると、援助団体は衝突で12人が死亡したと報告しているが実際の死者数はさらに多い可能性がある。
この地域の村の多くが焼き払われたり略奪されたりしたという。
数百世帯が南ダルフール州の州都ニャラに避難したとのことだ。
今回の衝突は、ここ数ヶ月ダルフールを揺さぶっている暴力の最新の例に過ぎない。
11月には中部ダルフール州での部族間衝突で少なくとも48人が死亡した。
この広大なダルフール地方では、2003年に中央アフリカおよびサハラ以南のアフリカ系民族からなる勢力が、アラブ系民族が支配するハルツームの政府の差別と怠慢を非難して反乱を起こしたことで流血の事態となった。
オマル・バシール大統領(当時)率いる政府は空爆による焦土攻撃で応戦し、地元の遊牧民民兵組織ジャンジャウィードを解き放った。この組織は大量殺戮や強姦を行ったとして非難されている。
この紛争で約30万人が死亡し、約270万人が難民となった。
AP