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パレスチナ、イスラエルの占領をめぐっての国連投票に「勝利」と宣言

イスラエルによるパレスチナ自治区占領に関しては、裁判所への意見要請決議が、総会で87票の賛成を得て採択された。(AP通信)
イスラエルによるパレスチナ自治区占領に関しては、裁判所への意見要請決議が、総会で87票の賛成を得て採択された。(AP通信)
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31 Dec 2022 06:12:01 GMT9
31 Dec 2022 06:12:01 GMT9
  • イスラエルは1967年の戦争で、ヨルダン川西岸地区、ガザ、東エルサレムを占領した
  • ハーグに拠点を置くICJは、国家間の紛争を扱う国連の最高裁判所である

ヨルダン川西岸地区、ラマッラー:パレスチナの人々は31日、イスラエルによるパレスチナ自治区占領の法的帰結について、国際司法裁判所(ICJ)に意見を求める国連総会の投票を歓迎した。

マフムード・アッバース・パレスチナ大統領の報道官を務めるナビル・アブ・ルデイネは、「イスラエルが法に従う国家となり、パレスチナ国民に対し行っている犯罪に責任を負うべき時が来た」と述べた。

パレスチナ政府高官のフセイン・アルシェイク氏はツイッターで、30日の投票は「パレスチナ外交の勝利を反映している」と述べた。

イスラエルは1967年の戦争で、パレスチナが自国領土にと望むヨルダン川西岸地区、ガザ、東エルサレムを占領した。2005年にガザから撤退したものの、イスラエルは隣国エジプトとともに、飛び地の国境を支配し続けている。

ハーグに拠点を置く国際司法裁判所(ICJ)は、世界裁判所とも呼ばれ、国家間の紛争を扱う国連の最高裁判所である。その判決には拘束力がある。しかしICJには、それを執行するための権限がない。

イスラエルによるパレスチナ自治区占領に関しては、裁判所への意見要請決議が、総会で87票の賛成を得て採択された。

イスラエル、米国、その他24の加盟国が反対票を投じ、53カ国が棄権した。

「いかなる国際機関も、ユダヤ人が自分たちの故郷において「占領者」であると決めつけることはできません。道徳的に破綻し、政治色の強い国連から委任を受けた司法機関のいかなる決定にも、なんら正当性はありません」と、イスラエルのギラド・エルダン国連大使は投票に先立つ声明で述べた。

イスラエルのヤイール・ラピード前首相(29日にベンヤミン・ネタニヤフ首相に交代)は先月、この問題を法廷に持ち込めば「過激派の思うつぼになるだけ」と述べ、この動きに反対するよう世界の指導者に呼びかけた。

イスラム主義組織ハマスは、より穏健なパレスチナのライバルとの短い内戦の後、2007年にガザを占領した。

それ以来、ハマスとイスラエルは3度のガザ戦争を戦っている。

パレスチナのリヤド・マンスール国連特使は、ユダヤ人入植地の拡大と国内外で批判されている他の政策の追求を約束した強硬派イスラエル新政権の宣誓の翌日に、この投票が行われたことに言及した。

「今日の投票結果に関係なく、もしあなたが国際法と平和を信じているならば、国際司法裁判所の判定を支持することでしょう。そして今すぐに、このイスラエル政府に立ち向かってくれると信じています」と、マンスール国連大使は総会で語った。

国連総会はICJに対し、イスラエルの「占領、入植、併合(聖地エルサレムの人口構成、性質、地位の変更を目的とした措置を含む)、そして関連する差別的法律および措置の採択」による法的影響について、勧告的意見を出すよう求めた。

国連決議はまた、これらの政策や慣行が「占領の法的地位にどのように影響するか」、そしてこの地位により、すべての国と国連にどのような法的結果が生じるかについても、ICJに助言を求めている。

ICJがイスラエルとパレスチナの紛争に最後に介入したのは、2004年である。その際、同機関はイスラエルの分離壁を違法とした。イスラエルはその判決を拒否し、ICJが政治的な動機で動いていると非難した。

ロイター

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