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レバノンの移民船沈没で2人死亡、200人救助:軍

2022年12月31日、レバノン軍が提供した配布写真に映る地中海海域で沈没する移民船。(レバノン軍ウェブサイト / AFP)
2022年12月31日、レバノン軍が提供した配布写真に映る地中海海域で沈没する移民船。(レバノン軍ウェブサイト / AFP)
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02 Jan 2023 03:01:16 GMT9
02 Jan 2023 03:01:16 GMT9

トリポリ:31日、レバノン北部の海岸沖で移民船が沈没し、2人が死亡、200人が救助された。同海岸では、崩壊した経済から逃れるために危険な旅をする人が増加している。

貧困にあえぐ港湾都市トリポリのAFP特派員によると、沈没した船には男性、女性、子どもが乗船しており、ほとんどがシリアからの難民だが、約50人のレバノン人も乗っていた。

「海軍の船3隻とUNIFIL(国連レバノン暫定軍)の船1隻がセラータ沖に到着し、職員が約200人を救助した」と軍はツイッターで発表している。

別のツイートでは、2人が死亡したと伝えている。

これに先立ち、軍は「レバノン海域から不法に出ようとした」人々を乗せた救助するため、海軍のパトロール隊を派遣したと発表していた。

UNIFILはツイッターで、UNIFILが「多数の人が乗った遭難船が発見されたベイルートとトリポリ間の海上で、レバノン海軍による捜索・救助活動を支援している」ことを認めている。

AFP通信によると、救助された人々の親族数十人がトリポリ港に流れ込み、救助された人々が岸に帰還するのを待っているという。

レバノンは、世界銀行が言うところの近代史上最悪の経済危機に陥っている。また、シリアの内戦から100万人以上の難民を受け入れている。

かつてレバノンは外国人移民の出発点に過ぎなかったが、3年近くにわたる経済崩壊により、シリアやパレスチナの難民のように危険な海路で脱出しようとするレバノン市民が増えている。

「私たちはもうこの国や、シリアには住めません」 と、イドリブ出身のシリア人で、生き残った移民の一人の兄弟であるユヌス・ジャマ氏は言う。

彼らは、シリア内戦によって10年以上避難生活を強いられている数百万人の中の一人だ。

「私は兄と一緒に行くつもりでしたが、十分な資金を集めることができませんでした」とジャマ氏は言い、兄は航海の資金を調達するために借金を背負っていたと付け加えた。

9月下旬、レバノンを出航した移民船がシリア沿岸で沈没し、約100人という、こうした事故の中でも特に多数の死者を出している。

レバノンを出発した移民はヨーロッパを目指すが、主な目的地のひとつはわずか175キロメートル(110マイル)の距離にあるキプロスである。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、2021年1月から11月にかけて、レバノン人186人を含む少なくとも1570人がレバノンから不法な海の旅に出たか、出ようとしたと伝えている。

AFP

 

 

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