エルサレム:イスラエル警察は6日、今週エルサレムの歴史あるキリスト教墓地が荒らされた事件に関連して10代の少年2人を逮捕した。
少年らは20基以上の墓を破壊したと供述している。
1日、このプロテスタント墓地にある複数のキリスト教徒の墓が倒され土台から引き抜かれているのが発見された。
この事件は、対立の絶えないこの都市の少数派であるキリスト教徒を不安に陥れ、世界中から非難を浴びた。
170年以上の歴史を持つこの墓地にはエルサレムの著名な軍人や聖職者が眠っている。
米国大使館パレスチナ担当事務所は5日遅く、この宗教的な場所がまたも標的とされたことに「懸念」を表明した。
この墓地が荒らされたのはこの10年で2度目だ。
同事務所は「宗教的な場所の破壊行為は誰によるものであれ容認できない」と述べた。「エルサレムは全ての住民のための都市でなければならない」
イスラエル警察は容疑者の名前を公表していないが、2人は18歳と14歳でイスラエル中心部の住民だという。
犯行時の防犯カメラの映像には、ユダヤ教の頭蓋帽をかぶりツィーツィート(戒律を順守するユダヤ教徒が着用する結び目のある儀式用の房)を着けた若い男性2人が十字架を倒し、墓石を破壊し、墓に向かって瓦礫を投げつける様子が映っていた。
イスラエル警察は、「宗教的な施設や場所に対するいかなる損壊行為も重大な問題であり、エルサレムに存在する独自で繊細な生活構造を害するものである」としたうえで、この行為は「意図的な破壊行為」だと述べた。
エルサレムの裁判所は6日、審理を行って少年2人の勾留期間を延長した。
エルサレム聖公会は、イスラエル人とパレスチナ人の間の数十年来の紛争のさなかで行われてきたエルサレムのキリスト教徒コミュニティを標的としたヘイトクライムの最新の例だとしてこの冒涜行為を非難した。
AP