
ベイルート:シリアのバッシャール・アサド大統領は、敵対国トルコとの交渉について、シリアの土地の占領を終わらせ「テロ」への支援をやめるという目的に基づくべきだと述べた。
トルコがシリア北部に軍を駐留させ反体制派を支援していることを指した発言とみられる。
アサド大統領は、同盟国ロシアの立ち会いのもとでのトルコとの画期的な会談についてのコメントとして初めて公にされた発言の中で、「シリアが求める具体的な成果を出すために、この会談はシリアとロシアの間であらかじめ調整する必要がある」と述べた。
シリア国営メディアが12日に伝えたアサド大統領によるこの発言は、ダマスカスで行われたロシアのアレクサンドル・ラブレンチエフ・シリア問題担当大統領特使との会談の際になされたものだ。
12年間におよんでいるシリア内戦において、トルコはアサド体制に対する反体制政治・武装組織の主要な支援者であり、シリア北部地域に軍を送り込んでいる。
ロシアはシリアとトルコの和解を支援しており、先月には両国の国防相会談を主催した。
続いて外相会談、最終的には大統領会談の開催を目指している。
シリア国営通信SANAによると、ラブレンチエフ特使は、ロシアは国防相会談について「肯定的に」捉えており、交渉が「外相レベルに」発展することを望んでいると述べた。
アサド大統領は、占領およびテロ支援の「終結」という原則に基づいた成果を出すべきだと述べた。「テロ」はシリア当局が全ての反体制武装組織を指して使う言葉だ。
交渉についてよく知る情報筋によると、シリアはトルコに対し、シリア北部から軍を撤退させること、および3つの主要な反体制組織の支援をやめることを求めている。
この情報筋によると、シリアは外相会談の開催に同意する前にフォローアップ委員会を通してこれらの要求についての進展がなされることを強く望んでいるという。
トルコのメヴリュット・チャヴシュオール外相は12日、シリアのファイサル・ミクダード外相との会談が来週行われる可能性があるとの報道を否定し、2月上旬に行われる可能性はあると述べた。
この会談が実現すれば、2011年にシリア内戦が始まって以降ではトルコとシリアの間の最高レベルの会談となる。
外相会談の開催時期について、シリア政府は正式にコメントしていない。
ロイター