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イエメンのタイズで女性警察官5人が治安関係の要職に任命され、国民から喜びの声

イエメンのタイズで女性警察官5人が治安関係の要職に任命され、ジェンダー平等支持者が賛同を示している。(写真:ツイッター)
イエメンのタイズで女性警察官5人が治安関係の要職に任命され、ジェンダー平等支持者が賛同を示している。(写真:ツイッター)
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02 Feb 2023 03:02:46 GMT9
02 Feb 2023 03:02:46 GMT9
  • 治安組織の全面的見直しの一環として、5人はタイズ治安局の現場や警察署での役職を与えられた
  • この人事は、タイズを苦しめている無秩序・無法状態の終結に向けた取り組みの一環として、治安関係の役職にある女性の能力開花を目的として行われた

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:イエメン南部の都市タイズで女性警察官5人が初めて治安関係の要職に任命された。ジェンダー平等支持者やメディアの間では喜びの声が上がっている。

地元当局によると、新たに12人の治安責任者が任命された治安組織の全面的見直しの一環として、5人はタイズ治安局の現場や警察署での役職を与えられた。

この人事は、タイズを長年苦しめている無秩序・無法状態の終結に向けた取り組みの一環として、治安関係の役職にある女性の能力開花を目的として行われた。

今回タイズ治安局の訓練副部長に昇進したアメラ・アル・ブカイリ少尉はアラブニュースに対し、能力開花と高い地位を求める女性の戦いがやっと実を結んだと語る。

彼女は、「今日は非常に嬉しい。今回の人事により私たちの権利の一部が回復した。ずっと前に実現すべきだったことではあるが」と話す。

社会科学の修士号を保有しているアル・ブカイリ少尉は、治安分野において20年近い経験を持っている。彼女は2019年に少尉に昇進したが、同程度のレベルの経験と学歴を持つ男性はもっと高い地位に昇進したという。

「女性が権威のある職位に就けば、影響を与え革新を起こす能力を持つことができる。これはより多くの権利を獲得する機会だ」

今回の人事は、イエメンにおいて女性が権力ある地位に就くことを推進するよう長年主張してきた男性と女性の両方から歓迎されている。

タイズの人権活動家サラ・カセム氏は今回の人事について、女性の権利拡大に向けた「特別なマイルストーン」であるとしたうえで、イエメンの他の県に対し、後に続いて女性を要職に任命するよう求めた。

カセム氏はアラブニュースに対し、「我々はこの動きに拍手を送りたい。政治、人権、治安といった分野において女性の能力発揮を実現するための努力に応えたものだ」と指摘したうえで、今回の動きは混乱の瀬戸際にありフーシ派による新たな包囲に直面しているタイズの治安改善につながると述べた。

ジャーナリストのザカリア・アル・シャラビ氏もこれに同意し、女性警察官を治安関係の要職に配置することで、社会的障壁のために男性には立ち入ることができない場所での活動が可能になると指摘する。また、セクシャルハラスメントなどの女性に対する犯罪との戦いにも役に立つと見る。

同氏は次のように語る。「間違いなく警察における女性の参加は重要だ。警察の職務やサービスの多く、特に女性、子供、ハラスメント犯罪、年少者保護に関係するものには、女性の存在が必要だからだ」

イエメンの人権・ジェンダー平等運動家は、同国の内戦を通じて女性の権利が踏みにじられ置き去りにされており、特に女性の移動の自由やその他の権利が制限されているフーシ派支配地域でそれが顕著だと訴えている。

サヌアの観測筋によると、フーシ派は女性が男性の同伴者あるいはマフラムなしにイエメン国内の都市間を移動することを禁止している。

女性たちの報告によると、一部の整備工場が同伴者のいない女性を相手にしなくなったという。

サヌア大学で言語学を教えるアンジェラ・アブ・アスバ准教授は、サヌアのある自動車整備工場の技術者に、男性の保護者が同伴していないという理由で自動車の修理を拒否されたという。

アブ・アスバ准教授はフェイスブックに次のように投稿した。「マフラムを連れていない女性は入れないと言われた。マフラムを連れて来いと。私は彼に厳しく辛辣に言ってやった。父はイッブにいるし兄弟は仕事中だと」

彼女は後にフーシ派による報復を恐れてこの投稿を削除した。公共部門などで批判を口にした者がたびたびフーシ派の標的となっているからだ。

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