

アル・ムッカラー:フーシ派が、イランの武器をイエメンに密輸しようと試み、主要都市の近くに部隊を配置しているのは、フーシ派が新たな地上攻撃の準備をしている兆候だ。複数の軍事アナリストと当局者は2日、そう分析した。
2月23日にイランから出航した船を捜索していたときに、英軍艦が、弾道ミサイルの部品やデフラヴィエ(イランが複製したロシア製対戦車兵器9M133コルネット)など、輸送を委託された少量の武器を押収したのを受けて、この警告は発せられた。
英国海軍のフリゲート艦「ランカスター」から発進したヘリコプターが、その船がイランの領海に再び入る前にその船を止めた。英国防省が発表した。
イエメン当局は2022年に、オマーンと国境を接するシャヘン国境交差点の近くで同種の対戦車ミサイルを押収した。
イエメンで押収されたミサイルを調査した国連イエメン専門家パネルが発表した。
「フーシ派がこの重要で破壊的な兵器に集中し、イランがデフラヴィエの発送を継続しているのは、フーシ派が政府軍や抵抗組織との大規模な地上戦の準備をしている兆候だ」と、軍事アナリストのヤヒヤ・アブ・ハテム氏はアラブニュースに話した。
この2カ月の間に、米国、フランス、イエメンの地元当局は、イランから運ばれた数千丁のアサルトライフル、弾薬、対戦車ミサイルなどを押収した。
フーシ派が10月に、国連が仲介した停戦の更新を拒否して以降、イエメンの和平努力は滞っている。
フーシ派はイエメン政府に石油収入の分配やフーシ派支配地域の職員への給与支払いを要求し、拒否したら攻撃すると脅迫した。
イエメン軍当局者は、フーシ派はイランから武器を密輸し、マアリブ、タイズなどの主要都市の郊外で戦闘員を集めて準備を進めていると考えている。
タイズにいるイエメン軍のアブドゥル・バシット・アル・バヘル将校は2日、アラブニュースに対し、フーシ派がイランの武器の供給を継続し、タイズ周辺で部隊を再配置しているのは、大規模な軍事攻撃を開始する兆候だと述べた。
「フーシ派は、部隊を組織し、戦闘員を準備し、武器を密輸して大規模な戦闘・長期戦に備えている。
イエメン国内での戦闘、もしくはサウジアラビアの仲間との戦闘だ」とアル・バヘル氏は述べた。
フーシ派は以前からタイズや他の紛争地でデフラヴィエ・ミサイルを使っている、と同氏は付け加えた。
アル・バヘル氏は、フーシ派はこの2年間、21mm回転式バルカン砲とサーマル・スナイパーライフルを使っていると述べた。「フーシ派は平和を望んでおらず、欺くために停戦を利用している。
フーシ派は武器の密輸を続けて、新たな一連の戦闘に備えている」と同氏は述べた。
同じように、1日にチュニジアで開催された第40回アラブ内相会議では、イエメンの内相を務めるイブラヒム・ハイダン少将が、武器や薬物がイエメンに流入するのを阻止するために国際的な取り組みを強化するよう求めた。
同氏は、イエメンの沿岸警備隊、「イエメンにおける正統性回復のための連合軍」、外国の海軍が武器や薬物の積み荷を数多く押収していると述べた。
英国海軍による押収は、仏軍・米軍による押収の次に多い。西側諸国がイランへの圧力を強める中、イランはウラン濃縮を続けており、かつてないほど核兵器級に接近している。