• ハンス・グルンドベルグ国連イエメン担当特使と赤十字国際委員会がこの会議の共同議長を務める

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー：イランの支援を受けるフーシ派と国際的に承認されたイエメン政府が囚人交換について議論する、国連主導の会議の新ラウンドが11日、スイスのベルンで始まった。

うまくいけば、拘留されている数百人のイエメン人が解放されるだろうし、それは、イエメン内戦終結に向けた、より包括的な交渉への大きな一歩になるだろうと、政府関係者やアナリストは話した。

「抑留者交換協定の実施に関する監督委員会」の第7回会合が11日、国連イエメン事務所と赤十字国際委員会の後援の下、スイスで開催された。ハンス・グルンドベルグ国連イエメン担当特使が明らかにした。

イエメン人たちは力を尽くし、全ての囚人・抑留者・行方不明者の無条件釈放について協議する予定だ。

「当事者が真剣で率直な議論を行う準備ができていること、できるだけ多くの拘留者の釈放に合意することを期待している」とグルンドベルグ氏は述べた。同氏はイエメンの交渉担当者に対し、3月23日に始まる断食月ラマダンまでに数千人のイエメン人を釈放できる可能性がある真の成果をもたらすために、できる限り努力するよう求めた。

「ラマダンが近づいている今、私は当事者に対し、自分たちが交わした約束を守るよう強く求めている。互いにだけでなく、愛する人との再会を長く待ち過ぎている数千人のイエメンの家族に対しても」

国連や仲介国はイエメンの当事者に、国連が仲介した停戦協定の下、昨年4月以降、イエメン全土で戦闘が大幅に減少していることに触発されて、数千人の囚人を釈放することに合意するよう働きかけている。

フーシ派とイエメン政府が2020年10月に行った直近の大規模な囚人交換では、1000人以上の囚人が釈放された。

それ以前の当事者間の協議では、イエメンの当事者が、偽名を使った釈放を要求しているとして、さらには拉致された民間人と軍人の交換を望んでいるとして互いに非難し合ったため、囚人の釈放には至らなかった。

6人から成る政府代表団のメンバーであるマジェド・ファダイル人権担当副大臣は、今回の会議は11日間に及ぶ予定であり、政府代表団は全囚人をフーシ派と交換することに集中すると述べた。

大統領指導評議会とイエメン政府は政府代表団に、協議を確実に成功させるよう命じた、と同氏は付け加えた。

「拉致被害者が獄中にいる日々は、彼もしくは彼女の家族だけでなく、我々政府関係者にとっても、巨大な苦悩の種だ。なぜなら、我々は苦悩を分かち合っているからだ」とファダイル氏は述べた。国営サバ通信が報じた。

フーシ派の代表団長であるアブドゥル・カデル・アル・ムルタダ氏は、今回の協議が「決定的な」結果をもたらすことへの期待を表明した。

同時に、イエメンの人権活動家や人権機関、拘留者・拉致被害者の家族は、イエメンの派閥に対し、数千人の拘留者・拉致被害者の苦しみを和らげるよう求めている。

民間人戦争捕虜の女性親族数千人を代表する統括組織 「拉致被害者の母の会」のアマト・アル・サラム・アル・ハッジ会長は、全当事者に対し、イエメン全土の全ての抑留者を釈放するという合意に至って交渉を終えるよう呼びかけた。

「今回の協議が包括的解決をもたらすこと、拉致被害者全員の釈放につながることを期待している。彼らが刑務所で苦しんでいる間、彼らの家族や子供は8年間苦しんできた」と同氏はアラブニュースに話した。

イエメン・ジャーナリスト・シンジケートはイエメンの交渉担当者に対し、投獄されているジャーナリストの釈放に向けて努力するよう改めて訴えた。主に、フーシ派に拘留され死刑を宣告された4人のことだ。

「囚人や拘留者の問題に関する協議が始まるにあたって、拉致されたジャーナリストの事例を優先し集中するよう求めている。なぜなら彼らは、最も残酷な拷問や虐待を受けている、罪のない民間人だからだ」と同シンジケートは発表した。