
エルサレム:イスラエルは日曜早朝、パレスチナ自治領からイスラエル南部へ放たれた発射物体への報復として、ガザ地区に空爆を開始した、と軍が発表した。
午前零時をわずかに回った頃、軍のジェット機とヘリコプターが、ガザを支配するイスラム教徒集団であるハマスに関連する標的を攻撃した。死傷者は報告されていない。
イスラエルはまた、自治領へのセメントの配送を停止し、「追って通知があるまで」イスラエルへの商用入国許可500件を取り消しとした。
この行為は、「ガザ地区からイスラエルへの継続的なロケット攻撃及び発火物付き風船の発射に起因して」のものである、とパレスチナ自治領のコーディネーター責任者であるイスラエル軍カミル・アブ・ルクン少将の発表は述べた。
イスラエル - パレスチナ紛争の解決計画がドナルド・トランプ米国大統領によって火曜に発表されて以来、ロケット弾、破裂弾や爆発性風船がほぼ毎日、ガザ地区からイスラエル南部へ発射されている。これらがイスラエルによる報復を招いているのだ。
パレスチナの人々は、米国による計画を強く拒んでいる。それが、イスラエルを大きく贔屓すると見ているためだ。
トランプ氏のイニシアチブは、紛争中のエルサレムをイスラエルの「不可分の首都」と位置付けてその支配権をイスラエルが保有し、西岸地区のユダヤ人入植地を併合することを認める、と提案するものだ。西岸地区は、1967年にイスラエルによって占領された。
ガザからの土曜夜のロケット攻撃は、イスラエル南部で選挙運動中だったベニー・ガンツ氏に、チームの人々と共にシェルターへ避難することを余儀なくした、と地元メディアは報じた。ガンツ氏は、次回のイスラエル一般選挙における最有力候補者だ。
元将軍のガンツ氏は政党連合「青と白」を率いる人物で、3月2日の選挙では、ベンヤミン・ネタニヤフ首相の最大のライバルとなる。
イスラエル軍はガザへの夜通しの攻撃で、2007年以来自治領を占領しているイスラム教グループ、ハマスに属するインフラ設備を狙った、と述べた。
「攻撃用ジェットと戦闘用ヘリコプターは、ガザ地区北部でハマスのテロターゲットを多数攻撃した」と発表は述べた。
ターゲットには、「戦況報告室として使われていた地下のインフラ施設」が含まれていた、と補足されている。
ハマスの治安当局筋によれば、攻撃による死傷者は出ていない。
ハマスとイスラエルは、2008年以来3つの戦争を戦っている。だがこの1年間、同イスラム教集団はイスラエルと、非公式の停戦協定を徐々に結んできた。その協定の下で、ユダヤ人入植地はガザの壊滅的な封鎖を緩めてきている。
AFP