
サヌア:イエメンのフーシ派反政府勢力に拘束された後に死亡した人気の批評家の葬儀の後、この勢力に対する稀に見る抗議活動が沸き起こった。
SNSに投稿された動画には、怒った数百人のデモ参加者たちが23日にハムディ・アブドゥル・ラザク氏の遺体を担いでイッブ県の通りを行進する様子が映っている。
報復を恐れ匿名を希望する目撃者たちが、23日の抗議デモはいくつかの隣接地域にかけて行われ、抗議者たちの「今日からもうフーシ派はいらない」と唱える声が響いたと語った。
活動家たちは反政府勢力当局がハムディ・アブドゥル・ラザク氏を誘拐、拷問し、そして殺害したことを非難している。ユーチューブに投稿された動画でラザク氏はフーシ派当局を声高に非難した。彼はフォロワーたちに、プロフィール名の「アル・ムコール(Al-Mukohl)」として知られていた。ラザク氏は先週遅くに当局によってその死亡が発表された。彼の家族はこの事件についてコメントしていない。
一連の動画の中で、アブドゥル・ラザク氏はフーシ派による支配を公然と批判し、執行部は腐敗していて、抑圧的だと烙印を押した。
サヌアとイエメン北部の大部分を支配するフーシ派勢力は、そのテリトリー内で反対派を取り締まってきた。彼らに反対する一部の人々は、フーシ派と戦っている連合軍の一角であるサウジアラビアと協力したとして起訴された。
壊滅的なイエメンの紛争は、フーシ派が首都サヌアとイエメン北部の大部分を占領して政府を亡命に追い込んだ2014年に始まった。2015年に連合軍が、国際的に認められた政府を権力の座に復帰させようと、介入を行なった。
23日の抗議デモを受けて出された声明の中でフーシ派当局は、アブドゥル・ラザク氏は、地域で影響力を持つの別の家族を侮辱したために拘留されたと主張した。また当局は、ラザク氏は日曜日に警察署のトイレの窓から逃げ出したが、その日の内に建設中の建物の中で発見されたと伝えた。
23日の声明の中で、国際的に認められたイエメン政府の指導者ラシャド・アル・アリミ氏は、抗議者たちへの支持を表明し、アブドゥル・ラザク氏の家族には毎月奨学金が支給されると述べた。
フーシ派の高官ムハンマド・アリ氏は後にツイッターで、この事件をさらに調査するために委員会が設置されたと述べた。
ラザク氏の死は、同様の事件が数多く報道される中で起きた。今年、フーシ派が支配する北部の果物と野菜の販売者が誘拐され殺害されたが、これにより分断された国全体に怒りが広がった。
弁護士によれば、21日、イランの支援を受ける反政府勢力をSNS上で批判したとして、4人の活動家がフーシ派の裁判所から6ヶ月〜3年の懲役刑を言い渡された。
AP