
ガザ市:数千人ものパレスチナ人が、ガザ地区東部の国境線やそれ以外の場所で、「土地の日」の記念日に犠牲者を悼んだ。政治指導者は結束を促し、難民の帰還の権利に対する揺るぎない支援を求めた。
30日、国境で主要な座り込みとフェスティバルが開催された。また、飛び地やパレスチナ領土、イスラエルのアラブ人街でも抗議デモが起きた。
パレスチナの旗を掲げた若者たちが、ガザ地区とイスラエルを隔てるフェンスに近づき、各派閥の代表が演説を行った。イスラエル軍はデモ参加者に向けて催涙ガス弾を発射した。
「土地の日」は、イスラエルで起こった1976年3月30日の出来事を偲ぶ、イスラエルのアラブ市民やパレスチナ人の記念日である。イスラエル政府が数千ドゥナムの土地を接収する計画を発表したことに反応して、アラブ人街ではゼネストやデモ行進が組織された。
イスラエル軍との衝突で、非武装のアラブ系市民が6人死亡し、100人が負傷、数百人が逮捕された。
また、2018年から2019年にかけてガザ国境付近で行われた抗議デモ、「帰還の大行進(Great March of Return)」は、2018年3月30日から2019年12月27日まで毎週金曜日、ガザとイスラエルの国境付近で行われた一連のデモで、48人の子どもを含む少なくとも217人が殺害された。
デモ参加者は、パレスチナ難民が現在のイスラエルにある先祖代々の土地に戻るのを許可するよう要求した。また、イスラエルによるガザ地区の封鎖や、米国がエルサレムをイスラエルの首都と認定したことに対しても抗議した。
イスラム聖戦の政治局ハレド・アル・バトシュ氏は次のように述べた。「我々には、銃を構えながら解放への道を探るために、敵対していても結束する以外、他に選択肢はない」
ハマスの指導者イスマイル・ラドワン氏は次のように述べた。「我々には帰還する確固たる権利があることを確認し、アル・アクサモスクへの巡礼と、占領地と接するあらゆる地点での抗議の拡大を呼びかける」
政治アナリストのムスタファ・イブラヒム氏は、今年の「土地の日」の抗議デモが暴力化するという予想はなかったと述べた。
「我々が国境付近で毎日あるいは毎週行う抗議デモに戻るとは思われていないが、各派閥は、常に占領地に圧力をかけ、再びガザ国境で何か起こるかもしれないと思わせたいのだ」
「各派閥によると、一定の期間内に行われた抗議デモで自分たちの目標を達成したそうだ。今のこの時代に、再び、あのような形の抗議デモに戻るとは思っていない。パレスチナ側に膨大な犠牲者が出たことは否めない」
全国委員会のトップであるモフセン・アブ・ラマダン氏は、ガザ国境での演説で次のように述べた。「『土地の日』は多くの意義を伝えてくれる。今年は、ファシスト的な右派政権のもとで「土地の日」の記念日を迎えることになったが、パレスチナ問題を国際社会に問いかける機会となった」
「決して忘れ去られることのない『土地の日』の最も大切な教訓は、我々の大義を進める国家戦略を核とした国の結束である」