
ベイルート:イスラエル軍によると、レバノンの武装勢力は6日、イスラエル北部の辺境にある村々にロケット弾を打ち込み、2人が負傷し、数百人が防空壕に逃げ込んだという。
ロケットの発射はここ数年で最大級の攻撃で、地域の緊張感は増している。エルサレムで最もデリケートな聖地アル・アクサモスクにイスラエル警察が踏み込んでから1日後のことだった。
イスラエル軍による後の発表によると、15分間のうちに、レバノンから34発のロケットが発射され、うち25発は迎撃され、少なくとも4発はイスラエルに着弾したとのことだ。
レバノン軍と国連平和維持軍は6日、攻撃の調査を開始するため、イスラエルとの南の国境に沿って多数展開した。
イスラエル陸軍によると、ミサイル迎撃システムのアイアンドームは「レバノンから発射されたロケットを複数迎撃した」という。
さきごろ、イスラエル人居住区の多くで警報サイレンが鳴り響き、人々はシェルターへの非難を促された。
イスラエル北部の居住区と町に向けて、レバノンから最大100発のロケットが発射されたと見られている。
攻撃の後で、イスラエルの偵察ドローンがレバノン南部を飛行している様子が目撃されている。
国際連合レバノン暫定駐留軍(UNIFIL)はレバノン南部の状況を「極めて深刻」と表現し、「抑制と激化の回避」を促した。
UNIFILメディアオフィスのキャンディス・アーデル副所長は声明で「複数のロケットが本日午後に、レバノン南部からイスラエルへ向けて発射されました。イスラエル陸軍は、攻撃に対応してアイアンドーム防空システムを作動させたことをUNIFILに報告しました」と述べた。
アーデル氏はまた、UNIFILミッション最高責任者兼指揮官のアロルド・ラザロ少将が、イスラエル-レバノン間の国境の両側で当局と連絡をとっていることを述べた。
国境の両側にいるソーシャルメディア活動家は、攻撃の映像とロケットの迎撃の映像をネットに上げている。
レバノンの国営通信は、イスラエルの砲撃はロケット攻撃に対応して、レバノンとの国境沿いの位置から重砲弾を発射した、と報じている。
イスラエルの新聞『マアリヴ』によると、国家安全保障当局者はパレスチナの武装勢力ハマスがロケット攻撃の背後にいると確信しているという。
ヒズボラに近い情報筋によると、ヒズボラは本件に一切関与していないとアルハダス・チャンネルは報じている。
「我々が対応を望んでいたら、このようにはなっていなかっただろう」と情報筋はいう。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は高度安全保証会議に出席し、攻撃後の推移を見届けた。
「我々を試す者がいてはならない。必要なあらゆる手段を講じて国を守る」とイスラエルのエリ・コーヘン外務大臣は述べた。
ハマスの政治家イスマーイール・ハニーヤ氏は5日、「パレスチナの大義に関する行事」に参加するためベイルートに到着した、とレバノンにいるハマスの報道官ワリード・キラニ氏は発表した。
ヒズボラは通常、毎年ラマダンの時期に「コッズの日」を祝う。
一方のレバノンは、イスラエルによるアル・アクサモスクへの攻撃を非難した。
ナジーブ・ミカティ首相代行は、今回の襲撃は「聖地に対する言語道断の侵略であり犯罪である」と述べ、「良心を持つ」すべての人に対し、「介入し、起こっていることを止める」よう呼びかけた。