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レバノン判事、中央銀行総裁に課した渡航禁止を解除へ:司法関係者

レバノンの裁判官は、論争のさなかにある同国の中央銀行総裁に課されている渡航禁止を解除する予定だ。総裁は、来月パリで開かれる公聴会に召喚されている。(ロイター/資料写真)
レバノンの裁判官は、論争のさなかにある同国の中央銀行総裁に課されている渡航禁止を解除する予定だ。総裁は、来月パリで開かれる公聴会に召喚されている。(ロイター/資料写真)
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13 Apr 2023 04:04:37 GMT9
13 Apr 2023 04:04:37 GMT9
  • リアド・サラメ氏は、レバノンの未曾有の経済危機に関して広く非難されている政治階級の一員である
  • 彼は詐欺、マネーロンダリング、不正蓄財などの疑いで、国内外で一連の司法捜査の対象となっている

ベイルート:レバノンの裁判官は、論争の最中にある同国の中央銀行総裁、リアド・サラメ氏に課されている渡航禁止を解除する予定である、と2人の司法関係者が12日に語った。サラメ氏は、来月パリで開かれる公聴会に召喚されている。

リアド・サラメ氏は、レバノンで起こっている未曾有の経済危機に関して、広く非難されている政治階級の一員である。世界銀行はこの危機について、通常であれば戦争に結び付く規模であると述べている。

サラメ氏は、詐欺、マネーロンダリング、不正蓄財などの疑いで国内外で一連の司法捜査の対象となっており、召喚されているフランスでの5月16日の公聴会はそのうちの一つだ。

「ガーダ・アウン判事は明日、リアド・サラメ氏に対する渡航禁止を解除するだろう」と、1人目の司法当局者がAFPに語った。当局関係者はメディアと話すことを許可されておらず、匿名を要求した。

アウン判事は昨年1月、活動家グループが中央銀行総裁に対して金融不正の疑いで起こした訴訟を受け、サラメ氏に禁止令を執行した。

2人目の司法当局者も匿名を要求し、禁止令が13日に解除されることを確認した。

公聴会のために「彼がフランスへ行かない言い訳はできなくなった」と、2人目の当局者は付け加えた。

フランス、ドイツ、ルクセンブルクは昨年3月、フランス当局調査員が72歳になるサラメ氏の個人資産に対し行った捜査に関連して、1億2000万ユーロ(1億3000万ドル)相当の資産を差し押さえた。

サラメ氏は不正を否定しているが、横領、マネーロンダリング、脱税の可能性を含む金融不正行為の疑いでレバノン当局による捜査も進行中である。

レバノンは、サラメ氏の財産に対する独自調査を2021年に開始した。弟のラジャの助けを借りて、同氏が中央銀行から横領したと疑われる3億ドル以上の捜査について、スイスの最高検察庁から支援要請を受けた後のことである。

サラメ兄弟は、いずれも繰り返し不正行為を否定している。

フランス当局に近い情報筋は、ラジャ、サラメ氏の元助手マリアンヌ・ホエイク氏、そして息子のナディ・サラメ氏は共犯の可能性があるとして名前が挙がっているものの、起訴には至っていないと語った。

なお情報筋は、サラメ氏の口座に関して適切な確認を回避させた疑いがあるとして、フランスの裁判官がアル・マワリド銀行の頭取であるマルワーン・ヘイレディン氏も調査していると述べている。

ヘイレディン氏は、公的資金の横領、加重背任行為、公務員の汚職を目的とした犯罪への関与を含む金融犯罪の可能性で調査されているという。

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