
カイロ:WFP国連世界食糧計画(WFP)は16日、スーダンでの活動全てを一時停止すると発表。スーダン軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による前日の衝突により、3人の職員が死亡したことを受けてのことだった。
「悪化する治安状況をよく検討した結果、やむを得ずスーダンでの活動全てを停止しました」とWFP事務局長シンディ・マケイン氏は声明で述べた。
「WFPは差し迫った食料不足に直面しているスーダンの人々の支援に取り組んでいますが、自らのチームとパートナーの安全が保障されない場合には、人命救助活動を行えません」
北ダルフールのカブカビヤでWFP職員3人が死亡し2人が負傷した。WFP報道官がロイターに伝えたところでは、死亡した3人は全員スーダン人だった。
ハルツーム空港における15日の銃撃戦で、国連人道支援航空サービス(UNHAS)の航空機が「酷く損傷し」てからは、WFP職員による活動は難しかった、とマケイン氏は述べた。
この損傷により、UNHASは人道支援職員と支援をスーダンへ輸送する能力に深刻な影響を受けたとのことだ。
16日早朝、国連は職務中に死亡したWFP職員の殺害を非難した。
スーダンの民主化を支援する、2020年に設立された国連スーダン統合移行支援ミッション(UNITAMS)のフォルカー・ペルテス代表は声明で「発射体が国連と他の人道活動団体の敷地内に命中したという報告を受けてショックを受けています。また、ダルフール内の国連と他の人道活動団体の施設における略奪行為の報告もありました」と述べた。
スーダン軍とRSFとの間での権力抗争により、これまでに56人の市民が犠牲となり、戦闘員を含む595人が負傷した。
アブドゥル・ファッターハ・ブルハン司令官が率いる軍隊と、モハメド・ハムダン・ダガロ司令官(通称ヘメティ)が率いる即応支援部隊(RSF)との間で15日に戦闘が勃発。2019年に両勢力が協力してオマル・バシール大統領を追放して以来、初めての戦闘勃発だった。
ロイター