
ジュネーブ:火曜日、リビア担当国連事務総長特別代表は、リビアで戦争状態にある紛争当事者の代表がジュネーブで協議を行い、不安定な休戦を永続的な停戦としていくという原則に合意したと発表した。
アントニオ・グテーレス国連事務総長が、戦争で荒廃するリビアに対し外部からの干渉が続く状態を「スキャンダル」であるとして非難する中、同合意が成立した。
リビア担当国連事務総長特別代表ガッサン・サラメ氏はジュネーブにて報道陣に対し「永続的停戦の原則は初回の協議で採択された。今後の問題はその条件である。」と述べた。
この協議に参加しているのは、国連が支持する国民合意政府(GNA)が指名した5名の上級責任者および有力者ハリファ・ハフタール氏が率いるリビア国軍(LNA)が指名した5名。
サラーム氏は、「彼らとの話し合いは昨日開始された。これは休戦を、どちらの側からも違反がおきないより強固なものにするための試みである。」と述べた。
話し合いは、サラーム氏が進行役を担当しているが、同氏は先週、この北アフリカにあるリビアの紛争に干渉する外部勢力を「悪辣」であるとして厳しく非難している。
話し合いは月曜日に始まり、火曜日まで続いた。
サラーム氏は、「両当事者は、ともに席に付き交渉を開始しようという本物の意思を持っている。」とし、「現在までは、両当事者に対し個別のセッションを設けていたが、今後双方が共に交渉の席に付く時が来ると確信している」と付け加えた
先月ドイツの首都ベルリンで行われたサミットで、世界の指導者たちはリビアに対する外部からの干渉をすべて終わらせ、長く続いてきた内戦を終わらせるため武器の禁輸を支持することを表明した。
グテーレス氏は、ニューヨークにおいて報道陣に対し、禁輸措置は「依然として守られていない」と述べ、「リビアで起きていることはスキャンダルであり、深い憂慮の念を禁じえない。」と付け加えた。
サラーム氏によると、双方とも2月9日カイロで行われる経済協力に関する協議に出席し、また2週間後、紛争解決に関する政治協議をジュネーブで開催する見通し。
また、サラーム氏は国際社会に対し、ハフタール氏に忠誠を寄せる軍による石油封鎖の解除への支援を要請するとともに、リビアへの武器と傭兵の流入阻止を繰り返し訴えた。
リビアは、NATOが後ろ盾となって起きた2011年の蜂起により、長期にわたり独裁者として君臨してきたムアンマル・カダフィ氏が殺害されて以来、2つの敵対する政権が権力を争って混乱状態に陥っている。
リビア南部および東部の大部分を支配下に収めたハフタール氏が、昨年4月、ファイズ・アル・サラージ氏が率いるGNAの拠点であるトリポリを掌握するため攻撃を開始し、混迷が深まっていた。
AFP