
ドバイ:COP28議長予定者のスルターン・ビン・アル・ジャーベル博士が2日間の北京訪問を終えて帰国した。訪問中には中国当局者らと一連の二国間会談を行った。エミレーツ通信が18日に伝えた。
気候会議COP28に向けたUAEと中国のパートナーシップが議論の中心となった。クリーンテクノロジーの推進における中国の先導的立場を考えれば、同国は低炭素の経済成長を促進するための大きな機会を有している。
アル・ジャーベル氏は次のように述べた。「中国経済の規模、そして再生可能エネルギーや脱炭素テクノロジーの開発規模を考えるに、中国は持続可能な経済成長やグローバルなエネルギー移行の良いモデルを提供している」
「中国は過去5年間だけで、世界の太陽光・風力発電の新設容量の40%以上を占めている。また、2020年代末までに1200ギガワットの再生可能エネルギー容量を配備するという非常に野心的な目標を掲げている」
UAEの産業・先端技術相であるアル・ジャーベル氏は、UAEと中国がいずれもエネルギーミックスの多様化にコミットし現実的な気候変動対策を追求していることを強調した。
「UAEと中国のパートナーシップは、COP28議長国である我が国が産業の脱炭素化の推進、クリーンテクノロジーへのアクセス拡大、公正なエネルギー移行の実現などのためのイノベーティブなソリューションを追求していく中で大きな強みとなるだろう」
アル・ジャーベル氏は中国訪問中、清華大学カーボンニュートラル研究院の学生に向けてスピーチを行い、再生可能エネルギー開発における中国のリーダーシップと、気候行動における南南協力を強化する中国の独自の能力を強調した。
アル・ジャーベル氏は、クリーンテック起業家を交えた民間セクター座談会にも参加した。また、中国のビジネス・産業界のリーダーらとの会談では、産業の脱炭素への投資を訴えた。
「鉄鋼、セメント、アルミニウムは、エネルギーや製造業と同様に、世界を動かしている産業だ。それらを使うのをやめることはできない。しかし、それらをより持続可能なものにする方法を見つける必要がある」
「進歩を減らすのではなく排出量を減らさなければならない。産業界のリーダーたちにパートナーとして参加してもらい、一緒にソリューションを見出す必要がある」
アル・ジャーベル氏は、UAEと中国のパートナーシップは持続可能で低炭素な成長・繁栄に向けたモデルだと称賛した。
「パートナーシップは、COP28を『行動のCOP』『連帯・団結・インパクトのCOP』にするためのカギとなるだろう」
「全ての国や当事者と同じく、中国にもテーブルに着いてもらう必要がある。世界の気温上昇を産業革命以前の水準から1.5度以内に抑えるというパリ協定の目標を達成するためだ」
「再び前進するためには大幅な軌道修正と多大な努力が必要だ。中国と協力してCOP28を成功に導けることを期待している」