チュニス:司法当局は17日、ここ数日間でサハラ砂漠以南のアフリカ諸国からの移民9人の遺体が、チュニジア西部のアルジェリア国境付近で発見されたと発表した。
チュニジア沿岸部はイタリアのランペドゥーザ島から150km未満という距離にあり、長きにわたって北アフリカから欧州への危険な航海を試みる移民たちにとっての足がかりとなってきた。
遺体が見つかったのはカスリーヌ県アイドラ市付近の山中で、カスリーヌ県裁判所の報道官リアド·ヌウィウィ氏は、当局が「死因究明のため」の検視解剖を含めた捜査を開始したと発表した。
移民支援団体のチュニジア社会的·経済的権利フォーラム(FTDES)は声明で、「予備情報」は移民たちの死因が「寒さ、渇き、疲労」であることを指し示していると述べた。
ヌウィウィ氏は、アフリカの他地域からアルジェリアとチュニジアの国境、とりわけアイドラ付近の森林地域を越える非正規移民が増加していることに言及した。
FTDESはチュニジア当局に対し、「グローバル·サウスの人々の移動の権利に反してきたEUの致命的な移民政策に対し、人道的な対応」を行うよう求めた。
今年に入って以来、チュニジア沿岸から欧州へ渡ろうと試みた移民らを乗せた船が続けて難破し、移民数十人が溺死している。FTDESは「移民の悲劇に対するチュニジア当局の沈黙と、国境の軍事化政策」を非難した。
AFP