テヘラン:イラン政府は27日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領による、イランからロシアへのドローン提供停止を要求した反イランプロパガンダを非難し、ゼレンスキー氏によるコメントは西側から更なる武器と財政援助を集めることを目的としていると述べた。
ゼレンスキー氏は動画内の演説で24日、イランに対し、ロシア政府にドローンを提供することで「歴史のダークサイド」に陥ることをやめるよう要求した。
イランは当初、ロシアへのシャヘドドローンの提供を否定していたが、衝突が始まる前に少数提供していたと後に発言した。ウクライナによると、ドローンはロシアによる都市部やインフラへの攻撃において大きな役割を果たしてきたという。
「ウクライナの大統領がイラン・イスラム共和国に対して妄想的な主張を繰り返していることは、反イランプロパガンダに沿ったもので、西側諸国から可能な限りの武器と財政援助を集めることを目的としたメディア戦争です」と、イラン外務省のナセル・カナニ報道官はイランメディアによる声明で述べた。
カナニ氏によると、ウクライナはこうした主張について個別調査を受け入れることを拒否しているという。
ロシアは、ウクライナに対する総力を挙げての侵略行為を開始した2022年2月以来、イランとの軍事的協力を加速させてきた。ロシアはイラン製ドローンの使用を認めていたが、現在は自国生産を加速させようとしている。
24日の演説でゼレンスキー氏は「素朴な疑問なのですが、ロシアによるテロの加担者になることに、どんな興味を持っているのですか」と述べた。
「ウクライナを毎夜恐怖に怯えさせているあなたたちのシャヘドが意味するのは、イランの人々が歴史のダークサイドへ深く深く陥っていることだけです」とゼレンスキー氏はいった。
ロイター