

ワシントン:6月8日、アントニー・ブリンケン米国国務長官はサウジアラビアでの会合で関係正常化と和平への取り組みの関連を議論した後、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対し、パレスチナ国家樹立への見通しを妨害することのないよう要請した。
国務省のマシュー・ミラー報道官によると、ブリンケン氏はネタニヤフ氏と電話で会談し、「地域諸国との関係正常化を通じたイスラエルの中東地域への統合を深化させること」について議論を交わした。
ブリンケン氏は「二国家解決への見通しを損なうような施策を回避するためにアカバとシャルムエルシェイクでの地域会合で交わされた誓約を守る必要性について議論した」とミラー氏は今年ヨルダンとエジプトでイスラエル、パレスチナ、アメリカの当局者が集まって開かれた会合に言及して述べた。
ブリンケン氏は今週、アメリカ最大の親イスラエル派団体を前に行った演説の中で、サウジアラビアからイスラエルの承認を取りつけるために努力すると述べた。サウジアラビアは地域の大国であり、イスラム教最高の聖地2つの管理者の役割を果たしているため、この関係正常化はイスラエルにとって大きな目標である。
8日、ブリンケン氏とともに発言したサウジアラビア外相、ファイサル・ビン・ファルハーン王子は、イスラエルとの関係正常化は「地域の利益にかなうもの」であり、「すべての人に大きな恩恵をもたらす」だろうと述べた。
「ただし、パレスチナの人々のための平和への道筋をつけること、その問題の解決なしには、いかなる関係正常化の恩恵も限られたものになるだろう」とも王子は述べた。
「したがって、私の考えでは、我々は引き続き二国家解決への道、パレスチナ人に尊厳と正義をもたらす道筋を見いだすことに集中するべきだ」
ネタニヤフ氏は、前回首相職にあった際にUAE、モロッコ、バーレーンとの関係正常化に成功しており、ネタニヤフ氏自身も当時のドナルド・トランプ米政権もこれを最大級の功績と見なしていた。
イスラエル首相として最長任期を誇るネタニヤフ氏は、史上もっとも右寄りの政権を率いて権力の座に返り咲いており、政権の支持者はパレスチナ国家樹立に断固として反対の立場を取っている。
AFP