
北京:中国がイスラエルとパレスチナの和平交渉を仲介する姿勢を見せる中、国営メディアはパレスチナのマフムード・アッバース大統領が13日に北京に到着したと伝えた。
世界第2位の経済大国への公式訪問は大統領にとって5回目となる。中国政府は大統領が16日まで滞在すると述べている。
パレスチナの公式メディアWAFAによると、大統領は滞在中に習近平国家主席と会談する。
両者は「パレスチナ問題および、双方が関心を抱く地域の課題や国際的な問題の最新状況について意見を交換する」とみられる、とWAFAは報じている。
アッバース大統領は李強首相とも会談する予定だという。
中国外務省の汪文斌報道官は先週、パレスチナのトップを長年務めている大統領は「中国人民の古き良き友人」だと述べた。
そして「中国は常に、正当な国家の権利を回復するというパレスチナの人々の正しい大義を強固に指示してきた」と語った。
中国政府は中東地域との関係を強化しようとしており、同地域における米国の長年の影響力に挑戦を突き付けている。米国政府はそうした取り組みに警戒感を示している。
習主席は昨年12月にアラブ諸国を外遊し、サウジアラビアを訪問した。その際にアッバース大統領とも面会し、「パレスチナ問題を早期に解決する、永続的で正しい方策のために取り組む」と約束した。
米国のアントニー・ブリンケン国務長官は先週リヤドを訪問した際、「サウジアラビアは米国政府と中国政府のいずれかを選ぶことを強いられていない」と述べた。ここ最近は長年の同盟国であるサウジアラビアと緊張関係が続いていたが、融和的な発言をしたことになる。
パレスチナの高官アッバス・ザキ氏は中国国営メディア新華社通信の今週のインタビューの中で、中国とパレスチナは「兄弟よりも親しい友人」だと述べた。
「昨年の中国・アラブサミット後、中国が中東問題への関与を強めていることは本当に喜ばしい」とザキ氏は語った。
AFP