
アル・ムカッラー:イエメンの国営航空会社イエメニア航空は、イエメンからサウジアラビアへの巡礼者の移動を円滑にするために、フーシ派の支配下にあるサヌアからサウジアラビアへの直行便を17日、8年ぶりに再開することを決定した。
イエメニア航空によると、この便はサヌアをジェッダおよびマディーナと結ぶ。
イエメンのムアンマル・アル=エルヤニ情報大臣は15日、ツイッターで、政府はサウジ当局との協力の下、聖地訪問を希望するイエメン人の苦難を軽減するためにフライトを再開させたと述べた。
ラシャド・アル・アリミ大統領は、「困難な状況ならびにフーシ派テロリストによるイエメン人に対する行動およびハラスメントに屈することなく、イエメン国民の苦難を軽減するために複数のレベルで絶え間ない努力を行っている」と述べた。
イエメン政府によると、すでに3万人の巡礼者がサウジアラビアに入国しており、そのほとんどがワデア国境からの入国であり、約2,600人が移動に航空機を利用しているという。
イエメニア航空は以前に、サヌアとアンマンを結ぶ便の件数を週6便に倍増させると発表している。国連のイエメン担当特使ハンス・グルンドベルグ氏は、この決定を称賛し、イエメン人の出国と国内移動の促進に向けてさらなる努力を重ねるよう、すべての当事者に促した。
フーシ派がタイズ包囲網を解除し、各地での戦闘を停止したことの見返りとして、イエメン政府は、昨年4月に発効した国連の仲介による休戦協定に基づき、イエメニア航空によるサヌア発商業便の運航とホデイダ港への燃料船の増便を認めることに合意した。
フーシ派はマアリブ市外を中心に軍事行動を大幅に縮小したものの、タイズ包囲網の解除や政府支配地域の石油施設に対する無人機およびミサイル攻撃の停止を拒否してきた。
一方、囚人交換協議におけるイエメン政府代表団のヤヒア・カズマン代表は14日、国連主催の下、フーシ派との間で、強制失踪者や被拘禁者に関する新たな協議をヨルダンの首都アンマンで16日に開始する予定を発表した。
「国連特使事務所との連携の下、モハメド・カフタン議員を中心とするすべての失踪者、および残りの被拘禁者、フーシ派民兵による強制失踪の被害に遭った人々の運命を決めるため、6月16日の金曜日にヨルダンの首都アンマンで一連の協議(交渉ではなく)を開始する」とカズマン代表はツイッターで述べた。
イエメン政府は以前、フーシ派がカフタン氏の居場所を明らかにし、家族との面会が可能になるまで会談をボイコットするという確固たる方針をとっていたが、 アンマンでの会談に同意したことでこの方針を撤回したと見られている。
3月に行われた第1回の囚人交換交渉では、約900人の被拘禁者が解放された。これは戦争開始以来2回目の大規模な囚人交換であり、千人単位の囚人解放への期待が高まった。
現地では、イエメン軍が15日、フーシ派がイエメン中部マアリブ県の軍支配地域に向けて発射した爆発物を積んだ無人機を過去48時間のうちに2機を撃墜したと発表した。軍は、フーシ派がマアリブとタイズで無人機攻撃および地上攻撃を激化させていると非難している。