• レッドノーティス（国際手配書）は、ニューヨークの刑事裁判所がジョルジュ・ロトフィ（82）の逮捕状を発行してから10カ月後に出された。
• この通知は逮捕状ではなく、レバノンに対しロトフィの逮捕を要求するものではない

ベイルート：インターポール（国際刑事警察機構）は、盗まれた古美術品を売買した疑いのあるレバノン人の男に対して、レバノンでの尋問の数週間後に、国際逮捕令状を発行したと、司法当局が16日に発表した。

レッドノーティスは、ニューヨークの刑事裁判所がジョルジュ・ロトフィ（82）の逮捕状を発行してから10カ月後に発行され、盗品の不法所持のほか、略奪された美術品の所持の罪で同容疑者は起訴された。

インターポールの令状は、世界中の法執行機関に対して、逃亡者の居場所を突き止め、暫定的に逮捕するよう要請はするが強制力はなく、関係者はこれ以上の詳細を明らかにしていない。この通知は逮捕状ではなく、レバノンがロトフィを逮捕することを要求するものでもない。

規定に沿って匿名を条件に話した関係者によると、アメリカの司法当局はロトフィに関連するこの事案をレバノンに送り、地中海沿岸の国、レバノンの当局に追跡調査を依頼したという。

ロトフィは今年初め、レバノン当局に呼び出されて尋問を受けた際、古美術品を盗んだという容疑を否定し、代わりに考古学者から古美術品を買い取り、米国の博物館に売却したと語ったという。

その後、27点の古美術品は1981年にレバノンの倉庫から盗まれたことが明らかになったという。オンラインに掲載されたインターポールのレッドノーティスによると、ロトフィは第一級、第二級、第三級の盗品不法所持の罪に問われている。

ロトフィは現在、貴重な遺跡があるレバノンに住んでいる。

関係者によると、米国当局は、レバノン当局がロトフィを逮捕することを条件に、レバノンに古美術品を返還すると述べたという。

レバノンがインターポールの令状を正式に受け取れば、同国当局はロトフィを召喚して尋問し、パスポートを没収するはずだという。

ロトフィのようなケースは今に始まったことではない。1975年から90年にかけての内戦の混乱期、レバノンでは古美術品の密輸と略奪は珍しいことではなかった。

2018年、レバノンは内戦中に同国から略奪され、最近ニューヨーク当局によって回収された古代美術品の三点セットを受け取った。

宝物には、数十年前にレバノン南部のフェニキアの神殿で発掘された紀元前360年頃の大理石で作られた牛の頭部が含まれていた。残りの2つは、紀元前4世紀と6世紀の大理石の胴部の彫像である。

AP