• 気候災害の件数増加と深刻化は世界経済に重大な脅威をもたらす、とユッカ・ペテリ・ターラス氏は警告する

アラブニュース

ドバイ：世界気象機関のユッカ・ペテリ・ターラス事務総長は、アラブ首長国連邦（UAE）経済の化石燃料への依存度は20%未満であり、それがこの点に関して、同国を湾岸地域における主要なモデルにしていると述べた。

気候変動の影響緩和に向けた取り組みについて、ターラス事務総長はエミレーツ通信社に対し、化石燃料由来エネルギーへの依存からの転換を慎重に検討してきたと語った。 

「世界経済フォーラムは、気候変動が深刻な経済問題であり、今後10年間に気候変動を緩和するか、それに適応するための行動を起こさなければ、世界経済に重大な脅威が及ぶことになると再確認しました」とターラス事務総長は述べた。  

「世界気象機関は、融雪の加速に加えて海水温上昇率の大幅な上昇を記録しており、海面上昇値は過去20年間で倍になっています」

「さらに、気候災害の著しい増加を世界中が目撃し始めています。ヨーロッパ、アジア、そして米国での熱波、パキスタンを襲った洪水、南東アフリカのように過去には見られなかった地域で熱帯低気圧が起こるなどしています」

「世界気象機関は、水不足、干ばつ、森林火災に関してますます深刻な問題を特定しており、そのすべてが人命に極めて有害です」

「しかし一方で、この課題への対処法が計画されています。より明確に描かれている対策の一部に、電気自動車の使用や、そのための合理的な価格のバッテリーや他の戦術があります」

事務総長は、UAEによる国連気候変動会議（COP28）の主催に関して、アブダビを今年2度訪問し、COP28議長候補のスルターン・アル・ジャーベル産業・先端技術大臣と会談したことに喜びを表した。

「世界気象機関は、クリーンエネルギーや、気候変動問題に取り組む同機関の戦略を支援するその他のプロジェクトへの投資増加の決定、またこの分野で重要な役割を担っている国際再生可能エネルギー機関の本部を受け入れる決定がなされていることについて、UAEの行動力を非常にうれしく思っています」と彼は述べた。