
カイロ:移民が日常的に虐待されている北アフリカのリビアで初めて、首都の裁判所が人身売買の罪で3人に厳しい実刑判決を下した。
リビアの主任検察官事務所の声明によると、トリポリの刑事裁判所は、移民に対し人身売買、拘留、拷問を行い、また親族を釈放する身代金の支払いを移民の家族に強要した3人を有罪とした。
声明によると、裁判所は有罪判決を受けた1人に終身刑、他の2人にはそれぞれ20年の刑期を言い渡した。
この声明では、3人の身元や国籍などの詳細は明かされなかった。
アル・セディク・アル・スール検事総長から8日に直接のコメントを得ることはできなかった。
リビアは、ヨーロッパでより良い生活を求める移民の主要な中継地点として浮上している。
人身売買業者はリビアの不安定さから恩恵を受け、6カ国と接する長い国境を越えて移民を密入国させてきた。
その後、決死の人々は装備の不十分なゴムボートなどの船に詰め込まれ、地中海中央の航路で危険な航海に乗り出す。
長年にわたり国連と人権団体は、地中海を横断して人身売買され、密航させられた移民が直面している惨状を非難してきた。
国連が支援する人権専門家は3月、女性が強制的に性奴隷にされているなど、リビア国内のリビア人や移民に対して非人道的犯罪が行なわれている証拠があると述べた。
AP