
ガザ:中東では気温上昇のせいで多くの人が不快な思いをしているが、ガザ地区で家電修理工をしているムスタファ・アブドゥさんは扇風機の需要が急増しているおかげで商売繁盛だ。
ガザ地区のビーチ難民キャンプにある小さな店の中で、故障した扇風機やその他の家電の山に囲まれた70歳のアブドゥさんは、「40年間この商売をやっていますが、こんなに暑いのは初めてです」と話す。
ガザ地区では気温が摂氏38度(華氏104度)を超えており、頻繁に停電するためバッテリーで動く扇風機を使用する人が急増している。メンテナンス作業の需要も絶えない。
主にキャンプ内の住民を相手に商売しているがキャンプ外にも顧客がいるアブドゥさんは、「以前は数台の扇風機を修理していましたが、猛暑が酷くなって扇風機の需要が増え、もっと修理するようになりました。これまでにない猛暑ですから」と語る。
扇風機に囲まれているにもかかわらず、彼は汗をかきながら話す。彼自身の扇風機は停電のせいで動かないからだ。
エジプトとイスラエルに挟まれた狭い土地であるガザ地区には230万人以上が住んでいる。
地元当局によると、同地区は夏季には1日約500メガワットの電力を必要とする。イスラエルから供給される120メガワットに加え、地区内の唯一の発電所が60メガワットを供給している。
ロイター