チュニジア、チュニス:チュニジアの港湾都市スファックスの沖合で移民船が沈没し、5人が死亡、7人が行方不明になっていると現地当局が発表した。死者には子供が含まれていた。
スファックスは、地中海を渡ってイタリアを目指す航海の出発地点となっている。
スファックス裁判所のファウジ・マスムーディ広報官の話によると、乗船していた移民は35人のうち23人が救助され、その多くはチュニジア人と「少数のサハラ以南出身者」だったという。
移民船はスファックスから出発した直後、14日に沈没したとしている。
スファックス裁判所はこの沈没事故について原因調査を開始したが、2日前には、スファックスから約150キロ(93マイル)離れたチュニジア南東部の港湾都市ガベスの沖合で別の移民船が沈没し、子供と20歳の男性が死亡していた。5人は現在も行方不明となっている。
ここ数日、北アフリカ沿岸やイタリア沿岸付近では、多数の船が転覆、難破、あるいは遭難するなどしている。今年は数万人の移民が、ヨーロッパにたどり着くことを願って地中海横断を試みている。
現地当局によれば、チュニジア沿岸の密航あっせん業者が2日間の間に数十隻の頼りない船を送り出し、これに乗船した移民がイタリアにある3つの小さな島々に多数降り立った。この一方で、慈善活動に当たる船が15回の救助活動を実施し、イタリアの沿岸警備隊は13日にシチリア島西岸沖で沈没船から遺体を回収した。
先週は、密航あっせん業者が所有するエンジン無しの船で漂流していた4人の生存者が、商船によって救助された。救助された4人は、そそり立つような波が船をひっくり返し、乗船していた人々が海に投げ出され、41人が死亡したと説明している。
AP