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ダーイシュはイラクでの影響力や効力を失い続けている:米将官

マクファーレン少将は、米国主導の連合軍はイラク軍に支援を提供しているが、ダーイシュとの戦闘に積極的には関与していないと述べた。(「生来の決意作戦」共同統合任務部隊)
マクファーレン少将は、米国主導の連合軍はイラク軍に支援を提供しているが、ダーイシュとの戦闘に積極的には関与していないと述べた。(「生来の決意作戦」共同統合任務部隊)
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17 Aug 2023 03:08:07 GMT9
17 Aug 2023 03:08:07 GMT9
  • しかし、マシュー・W・マクファーレン少将によると、シリアの一部など米国主導の連合軍の保護下にない地域ではダーイシュ残党が依然として脅威となっている
  • 同少将は、「ダーイシュはもはやいかなる領土も支配しておらず、全体的に幹部や戦闘員を失って」おり、「ダーイシュによる攻撃は年々減少し続けている」と言う

レイ・ハナニア

シカゴ:米軍高官が16日、イラクおよびシリアにおけるダーイシュ掃討戦は進展を続けていると述べ、その証拠としてテロ活動が前年比で大幅に減少していることを挙げた。

30ヶ国以上の軍隊で構成されイラクを拠点とする「生来の決意作戦」共同統合任務部隊の司令官であるマシュー・W・マクファーレン少将は、アラブニュースも出席したブリーフィングの中で、ダーイシュによるテロ活動は過去1年間で「65%減少」したと述べた。また、同組織はもはや軍事的には活動していないが、個々の残党は依然としていくつかの暴力事件を起こしているとした。

つまり、イラクにおけるダーイシュ支持者やそのイデオロギーを標的とした継続的な任務は非常に成功しているが、同組織の残党が連合軍の勢力範囲外の地域で活動しているということだと、同少将は述べた。

「ダーイシュはもはやいかなる領土も支配しておらず、全体的に幹部や戦闘員を失っている」とマクファーレン少将は述べた。「ダーイシュによる攻撃は年々減少し続けている。今年は前年比で65%以上(の減少)だった。同僚のイラク人たちによると、先日のラマダンは近年で最も平和的なラマダンだったとのことだ」

「彼ら(ダーイシュ)は劣化し続けている。攻撃の面だけでなく、私が知る限りのあらゆる測定可能なカテゴリーにおいてだ。資金や軍事(の面で)も、我々が追跡している組織の構成員の数においても、彼らは衰退し劣化し続けている。とは言え、再浮上やカリフ国再建を狙う過激な戦闘員もまだ存在している」

「イラクの治安部隊は過去数年間、ダーイシュ打倒において極めて大きく前進し、今も再浮上を防ぐための努力を続けている。ダーイシュは軍事的には打倒されたものの、彼らの危険なイデオロギーが依然として脅威をもたらしていること、そして彼らが何らかの形で軍事力を再獲得することを狙っているのを我々は知っている。それ故、我々は共同任務のパートナー軍隊と共に、ダーイシュの永久的敗北を確実にするために活動を続けている」

米国主導の連合軍はイラク軍に支援を提供しているが、ダーイシュとの戦闘に積極的には関与しておらず、シリア北部および東部の民族的民兵組織や反体制派組織の連合軍「シリア民主軍」と協力して活動しているという。

マクファーレン少将は、多くの地域的課題が残っていると述べた。現在シリア北西部にいる避難民やダーイシュに拘束されている人々を帰還させ、彼らを故郷の地域社会に再統合させることなどだ。

また、今も深く分断されたままのシリアにおいて特に懸念されるのは、一部の地域で暴力がエスカレートする可能性が残っていることだと述べた。

「ダーイシュは連合軍が掌握していない地域で攻撃を増加させている」

ロシア軍が支配しているシリア内の領土の状況についての質問に対しては、「危険で道義に反する行動は間違いなく歓迎されないものであり、我々の軍と彼らの軍を危険に晒すものだ」と答えた。

マクファーレン少将は、ダーイシュとの戦いの進展はまだ「脆弱」であり、「(ダーイシュの)効力の低下」の証拠はあるものの「再浮上の可能性は依然として存在する」と認めた。

「ISF(イラク治安部隊)は大きな進展を示しているが、米国および連合軍への脅威は依然として存在している。この1ヶ月間にシリアの様々な場所で示されたダーイシュの狙いを見ると、現時点での進展や安定は脆弱かもしれない」

「彼らは軍事的には打倒され、もはや領土を持っていないが、我々は自己満足に陥ってはならない。彼らの邪悪なイデオロギーは残っており、再浮上の可能性は依然として存在する」

「我々がイラクでパートナーや戦闘を主導するISFと共に成し遂げている進展は、我々がシリアで行おうとしていることの前例になると考えている。データ上でもこの作戦は結果を出し続けている。攻撃の件数やそれらの攻撃の効力が年々減少しているのだ」

米国とイラク指導部の間で最近行われた「共同安全保障協力対話」は、両国間の安全保障パートナーシップと、地域の安定における共通の利益を再確認するものだと、マクファーレン少将は付け加えた。

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