
ラバト:スタファン・デ・ミストゥラ西サハラ国連特使がこの係争地域をめぐる協議のため、月曜日にラユーンに到着したと国連が発表した。
声明には、同特使が「10月に開催される安全保障理事会向けの事務総長報告書の発行に先立ち、関係国・関係者すべてと連携のうえ、この地域への訪問と会合を実施できることを楽しみにしている」と述べられていた。
この地の紛争は、植民地占領国のスペインが西サハラから撤退し、同地域の支配権をめぐって、アルジェリアが支援するポリサリオ戦線とモロッコとの間で15年に及ぶ戦争が勃発した1975年まで遡る。
この戦争は1991年の停戦協定によって終了した。そして、資源豊富な砂漠地帯の80パーセントを支配するモロッコおよびポリサリオ戦線は、停戦協定に掲げられた「国連監視による独立を問う住民投票の実施」に希望を託した。
しかし、住民投票は一度も行われていない。
月曜日に発表された国連の声明では、デ・ミストゥラ氏の訪問は「こうした地域との関わりの過程で、西サハラにおける政治的プロセスを建設的に進める見通し」に焦点を当てると述べられていた
アントニオ・グテーレス国連事務総長は、2021年10月にデ・ミストゥラ氏を西サハラの個人特使に任命し、それ以降特使はこの地域を数回訪問してきた。
安全保障理事会は昨年10月、紛争のすべての当事者・当事国に対し、「永続的で相互に受け入れられる政治的解決策」を見つけるための協議に参加するよう呼びかけた。
西サハラは大西洋に面した広大な砂漠地帯で、漁業資源豊富な海と大量のリン酸塩埋蔵量を擁する。
来月、安全保障理事会は西サハラ問題に関する決議案の採決を行う予定だ。
AFP