
ワシントン:北朝鮮の金正恩総書記がロシアでウラジーミル・プーチン大統領と会談し、ウクライナ侵攻で使用される武器の提供について協議する見通しだと、米政府関係者が4日に明らかにした。
この報告に先立ち、ホワイトハウスは先週、ロシアが北朝鮮と秘密裏に活発な協議を繰り返し、戦争を遂行するための様々な軍需物資の入手に動いていると警告していた。
米国家安全保障会議(NSC)のエイドリアン・ワトソン報道官は、北朝鮮の略称を用いて次のように述べた。「我々が公に警告してきたように、ロシアとDPRK(北朝鮮)の間では武器提供をめぐる交渉が活発に進んでいる」
「我々は、金正恩総書記がロシアへの指導者レベルでの外交的関与を含め、これらの議論が継続されることを望んでいる、という情報を得ている」
ニューヨーク・タイムズによると、外遊することがほとんど無い金総書記だが、今月下旬に北朝鮮からそう遠くないロシアの太平洋沿岸にあるウラジオストクに赴き、プーチン大統領と会談すると見られている。
同紙は、金総書記はモスクワを訪れる可能性もあるが、それは定かではないと伝えた。
NSCのジョン・カービー報道官は先週、北朝鮮は否定しているものの、2022年に北朝鮮はロシアに対し、民間軍事会社ワグネルが使用する歩兵用ロケット弾やミサイルを提供したと述べていた。
一方、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相が先月、北朝鮮を訪れ、戦争で使用する追加の軍需物資を入手しようとしていたことを、ワトソン報道官が明らかにした。
そして、「北朝鮮に対し、ロシアとの武器提供をめぐる交渉を中止し、ロシアに武器を提供や売却をしないという公約を守るよう求める」とした。
国連では先週、米国、英国、韓国、日本が共同声明を発表し、ロシアと北朝鮮の二国間協力を拡大する取り決めはすべて、ロシア自身も承認している北朝鮮との武器取引を禁止する安保理決議に違反することになると指摘した。
この4か国からの報告によれば、ショイグ国防相が平壌を訪問した後、別のロシア政府関係者らが北朝鮮に出向き、武器の購入に関するフォローアップ協議を行ったという。
金総書記とプーチン大統領が協議を行う傍ら、ウクライナは同国の南部と東部で綿密に計画された反転攻勢を展開しており、その動きに対してプーチン大統領は4日、失敗していると主張した。
プーチン大統領は「失速しているのではない。失敗だ」とし、「少なくとも今日はそう見える。次の展開を見てみよう」と語った。
ウクライナのオレクシー・レズニコフ国防相は、ゼレンスキー大統領がロシアの攻撃に対抗するための「新たなアプローチ」を求めた後、議会に辞表を提出したことを4日に発表した。
AFP