• 紛争は、8月27日にクルド人主導のシリア民主軍（SDF）がアラブ長官のアフマド・アル・カビル氏を拘束したことに口火を切った。

ベイルート：地元アラブ部族との数日間にわたる衝突で少なくとも90人の死者が出たことを受け、米国の支援を受けるシリアのクルド人主導勢力は6日、シリア東部での「軍事行動の終了」を宣言した。

紛争は、8月27日にクルド人主導のシリア民主軍（SDF）が、傘下のデリゾール軍事評議会を率いるアラブ長官のアフマド・アル・カビル氏を拘束したことに口火を切った。

SDF報道官のファルハド・シャミ氏は6日、AFPに、「ディバンでの軍事行動は終了した」と語ったが、SDF勢力は依然として町の各区域で残存する敵戦闘員を捜索している。

シャミ氏は、「ユーフラテス川西岸からの武装集団の捜索を近隣地域で行っている」と付け加えた。

この衝突によりデリゾール県のクルド人支配地域が震撼し、主に戦闘員が死亡したが、民間人9人も犠牲になったと戦争を監視するシリア人権監視団が発表した。

この県の支配権は、ユーフラテス川東側のSDFと西側のイラン支援のシリア政府軍およびその代理勢力とに二分されている。

この紛争により、SDFはアブ・カウラとしても知られるカビルの支持者や地元アラブ戦闘員と対立した。

しかし、英国を拠点とし、シリア国内に広大な情報源のネットワークを持つ監視団は、部族の忠誠心は分かれていると付け加えた。

アラブ人が大多数を占めるデリゾールは、イラクと国境を接する資源豊富な地域で、ユーフラテス川によって二分され、幾多の部族コミュニティが住んでいる。

彼らの戦士達の中には、シリアにおける聖戦士たちの自称カリフ制を終わらせたダーイシュグループを根絶するためにSDFに加わった者がいた。

シリア北部では4日、アラブ部族出身と名乗るトルコに支援された戦闘員たちが、デリゾールの地元戦闘員を支援してSDF陣地を攻撃した。

SDFは、この地域でのアラブ部族とのいかなる紛争も否定しており、衝突には主にカビル氏の「政権側要素と一部の受益者」が関与しており、麻薬密売、失策、ダマスカスとの連携などでカビル氏を非難している。

国外に拠点を置く在シリア米国大使館は3日、米国高官らがシリア東部のクルド人主導勢力やコミュニティ指導者らと会談し、緊張緩和の必要性について話し合ったと発表した。

アラブ人の不満を抑えるため、クルド当局は地元の文民評議会と軍事評議会を通じてシリア北東部と北東部の地域を統制している。

シリア内戦は2011年、平和的抗議活動の政府による弾圧から勃発した。 この対立によって50万人以上が死亡し、数百万人が難民となった。

AFP