• シリア民主軍は、米国主導の対ダーイシュ連合と、イラクのクルディスタン地域のテロ対策グループから支援を受け、ダーイシュの上級財務担当者であるアブドゥル・ガフール・タベル・アル・ディアブ（別名アブ・アミール）を逮捕したことを発表した。

ベイルート：米国の支援を受けたシリア軍は、シリア東部での作戦が8日に終結したことを宣言した。2週間近く続いた地元部族との戦闘の結果、数十人が死亡した。

シリア民主軍（SDF）は、戦闘中に奪われていたデリゾール県内の地域を奪還して戦闘が終結したと発表した。これは、米国の支援を受けた敵対する司令官を民主軍が逮捕したことに端を発した戦闘だった。

今回の対立は、イラクとの国境沿いの地域で近年起こった中で最悪のものだった。この地域には2015年以来、ダーイシュとの戦いを支援するために数百人規模の米軍部隊が駐留している。

8月27日に勃発した敵対するシリア民兵間の戦闘について、多くの人々が、ダーイシュと戦うための取り組みに影響を与えるのではと懸念していた。SDFは今週初め、最近の戦闘で奪われていた地域の支配権を握った。

SDFによると、戦闘では隊員25人が死亡したほか、敵対する集団や部族の銃撃手29人が死亡した。また、民間人9人が殺害されたことも発表し、政府軍が暴力の扇動に加担したと非難した。クルド人主導の部隊は、21人の戦闘員を捕らえたと述べた。

8日の午前、SDFは、潜伏工作員への資金と武器の調達を担当していたダーイシュ幹部を戦闘員が拘束したと発表した。

ダーイシュは2019年3月にシリアで敗北しているが、ダーイシュの潜伏工作員らは依然として、国内や隣国のイラクで破壊的な攻撃を続けている。この過激派は、かつて広範囲に支配を広げ、2国でカリフ制を宣言していた。

SDFは、米国主導の対ダーイシュ連合と、イラクのクルディスタン地域のテロ対策グループから支援を受け、ダーイシュの上級財務担当者であるアブドゥル・ガフール・タベル・アル・ディアブ（別名アブ・アミール）を逮捕したことを発表した。

SDFによると、このダーイシュ幹部は8日、かつて過激派の首都と見なされていたシリア北部の都市ラッカで拘束された。

「彼は、地域内でダーイシュのテロ組織とそのテロ行為への資金提供、そして武器の供給を担っていました」と民主軍は簡潔な声明で述べた。

シリアの他地域では、南部のスウェイダ市で何百人もの人々が反政府デモに参加し、国の施設ではバッシャール・アル・アサド大統領の写真が引き剥がされた。このデモは、先月アサド政権が公共部門で賃金と年金を倍増させるとの決定を下した後、生活環境の悪化とインフレが激化したことによって火がついたものである。

ドゥルーズ派が人口の大半を占めるスウェイダ県での抗議デモは、現在3週間目に突入している。急増するインフレと戦争で荒廃した同国における経済の悪循環は、当初はデモを牽引した。しかし、それはすぐにアサド政権の崩壊を求める行進者へと置き換わった。

スウェイダ県は、50万人の死者と数十万人の負傷者を出し、国土の一部を破壊した12年間のシリア内戦で戦闘の大半を回避していた。内戦により、戦前のシリア人口2,300万人の半数が避難民となり、そのうち500万人以上が国外で難民となっている。

イスラム教シーア派から10世紀に分派したドゥルーズ派は、シリアの戦前人口の約5%を占め、バッシャール・アル・アサド大統領の支持者と反対者に分かれている。

AP