
19日未明、イスラエル軍が占領下にあるヨルダン川西岸地区の各地を急襲し、10代の2人を含むパレスチナ人3人が殺害されたと、パレスチナの公式通信社WAFAが伝えた。
WAFAによると、イスラエル軍がラマッラーの西にあるバドラス村に急襲し、ゲブリエル・アワドという青年を射殺。もう1人を負傷させた。
他にも、ベツレヘムの南にある難民キャンプで、14歳の少年が頭部に銃弾を受けて死亡。トゥルカルムの町では、16歳の少年が銃撃による負傷で命を落とした。
イスラエル側からまだコメントは発表されていない。
先日からイスラエルとパレスチナの紛争が激化しており、数十人のパレスチナ人がヨルダン川西岸地区で殺害されている。
10月7日、パレスチナの過激派組織ハマスが激しい攻撃を仕掛け、少なくとも1,400人のイスラエル人(主に民間人)が死亡したことへの報復として、イスラエルはガザ地区に地上侵攻する準備を進めている。
イスラエル軍はこれまでに、報復としてガザ地区に対する猛烈な砲撃を実施し、3,000人以上のパレスチナ人を殺害。ハマスが実効支配する壁に囲まれたガザ地区も完全封鎖したことで、ヨルダン川西岸地区に住むパレスチナ人の間では怒りが広がっている。
ヨルダン川西岸地区には、ハマスのライバル組織であるファタハと87歳のマフムード・アッバース議長が支配するパレスチナ自治政府が置かれている。
この場所はイスラム教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒の聖地があるエルサレムに接し、宗教間対立の火種となっている。ハマスは10月7日の攻撃について、エルサレム旧市街のアルアクサ・モスクでイスラエル人がイスラム教徒を襲撃したことに対する報復の一環だと発表した。
ロイター