ジェフ・ソン

ソウル：アメリカ政府と韓国政府は4月21日、北朝鮮の指導者、金正恩氏の健康状態を確認しようとしていた。この動きは、手術後の金正恩氏36歳の健康について多数の報道機関が疑問を呈した後だった。

「直接情報を持つ」という確認されていないアメリカ政府関係者の話を引用し、CNNは4月21日、金氏が「深刻な危機に瀕して」いるという情報を、アメリカ政府は密かに探っていると報じた。

この1日前に、北朝鮮事情を専門とする韓国を拠点としたオンライン新聞は、「過度の喫煙、肥満、過労」のため、4月12日に金氏が心臓手術を受けたと報じていた。

「金氏の病状が回復したと判断した後、同氏を治療していた医療チームの大半が4月19日にピョンヤンに戻り、ほんの１部だけが同氏の回復状況を見守るために残った」と、同新聞は付け加えた。

しかし金氏が4月15日、祖父の生誕記念式典に欠席した後すぐに、噂話が駆け巡り始めた。その4日前に、同氏は政府の会議への出席を目撃されていた。

大統領官邸のある青瓦台は、金氏の健康について慎重だった。「（金氏の健康に関して）異常な兆しは何もありません」と、匿名を求めた関係者が報道陣に答えた。「私たちの情報では…金氏は地方で側近とともに過ごしているとのことです」

北朝鮮問題を扱う統一部の報道官は、「確認されていない報道に言及することは適切ではありません」と述べた。

ヘビースモーカーで知られている金氏の健康は、北朝鮮の中で最も厳守されている秘密の1つだ。同氏は軍事演習に姿を現したり、北朝鮮で崇拝されている白頭山で白馬に乗ったりして、ここ数カ月間国営メディアに登場してきた。

トングク大学のキム・ヨンファン教授は、この共産主義国家建国の父の生誕記念行事に金氏がなぜ欠席したのか分からないと述べた。

「北朝鮮の指導者が、この最も重要な式典に出席しないのは稀なことです」と、同教授はアラブニュースに語った。「しかし、新型コロナウイルスの感染拡大への対応や、地方での現地視察のように、金氏がもっと重要なことをしているのであれば、この欠席も少しは理解できます」

無所属議員で、韓国国会情報委員会ユン・サンヒョン委員長は、次のように報道陣に語った。「北朝鮮で何かが起きているのは間違いありません。北朝鮮の首都が最近封鎖された、と私は確かな情報筋から聴きました」。しかし、同議員は情報源を明かさなかった。

もし兄が深刻な健康状態にあることに間違いないなら、金氏の妹の与正氏がこの孤立した国家の舵取りを担うと予測している、とユン委員長は語った。

与正氏は1月、朝鮮労働党中央委員会組織指導部第1副部長に指名された。

19日、ハリー・ハリス在韓米国大使は、韓国に長距離無人偵察機、RQ-4 グローバルホークがもう1機到着したと発表した。

このRQ-4は100,000平方キロメートルもの広い範囲、おおよそ韓国全土を上空から偵察活動できる能力があることで知られている。