
東京:米国株式市場の下落を引き継ぎ、水曜の東京株式市場は下落した。国内で拡大するパンデミックによる景気底割れへの懸念も、投資家心理を圧迫している。
(2:07GMT現在)日経平均株価は1.34%下落し28,026.36円、TOPIXは0.67%下落し1,895.19ポイント。
「日本市場は海外市場の影響から自由になることはできない。同時に日本にはCOVID-19感染抑制のために政府が緊急事態にあるという独自のマイナス要因もある」と、朝日ライフアセットマネジメントの武重佳宏資産運用統括部長は指摘した。また、
「短期的に市場が回復する要因を見つけるのは難しい」と加えた。
米国株は安値引けとなったが、通信関連株の急落や住宅着工件数の弱さへの懸念が、予想を上回る企業収益による強気を上回った。
日本ではCOVID-19感染者急増によって危機感が高まっている。東京の医療スタッフや病院ベッド数の不足のため、医療団体のトップは7月に予定されている東京オリンピックの中止を要請している。
打撃が大きかったのが景気敏感株。特に機械セクターが主要取引所33セクターの中で最も下落した。
空調機器メーカーのダイキン工業は3.6%、建設機械メーカーのコマツは2.74%、農機具メーカーのクボタは2.77%の下落。
前日に上場来高値を更新したトヨタ自動車は、チップ不足を理由とする北日本での生産の来月停止を発表後0.74%の下落となった。
TOPIXコア30構成銘柄の中で最も上昇したのはHOYAの2.34%、続いて三菱UFJフィナンシャル・グループの1.36%。
一方、下落率が最も大きかったのは(前出の)ダイキン工業、続いてソフトバンクグループの2.20%。
ロイター通信