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GCC主催のイエメン諸派の協議は大変革のきっかけとなり得る

イエメン南西部タイズで損害の状況を調査するイエメン人の男性。(Getty Images)
イエメン南西部タイズで損害の状況を調査するイエメン人の男性。(Getty Images)
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24 Mar 2022 09:03:05 GMT9

アブデル・アジーズ・アルワイシェグ

湾岸協力会議(GCC)の主催で来週開催されるイエメン諸派の協議は、同国に大きな変革をもたらす可能性がある。協議は10日間(3月29日から4月7日)に渡り、政府当局、両院議員、様々な党派の議員など多くの政治家の他、弁護士やジャーナリスト、コミュニティリーダーを含む無所属の参加者も数多く集まって、リヤドのGCC本部で行われる。イエメンの現在の課題と将来の展望について、GCC関係者やその他の人々の進行、司会のもと、非公式に議論する予定だ。

イエメン主導のこの集会の主な目的は、あらゆる政治的立場の参加者が、現状起こっている戦争と破壊についての議論から、どうやってより平和な国家を創造していくかについての誠実な対話に移行し、そこから政治、経済審議を再開して国家機関の機能回復を行えるようにしていくことだ。協議は、政治、安全保障、経済、人道、統治などの議題が並行して扱われるように組み立てられる見込みだ。主催側は最終日までに前進するための何らかのコンセンサスを得て、将来的にどのように努力していくかについて持続可能な枠組みを確立することを期待している。

イエメンやその他の国々は、GCCに対し、繰り返しこのような協議の開催を提案してきた。GCCは、2013年3月から2014年1月までの10ヶ月間、サヌアで開催されたイエメン国民対話会議の主要スポンサーの一つであるためだ。これら二つの会議は、包括的である点とイエメン主導である点で類似している。サヌアでの協議には、フーシ派を含むほぼすべての主要政治グループが参加した。今回のリヤドでの協議も、フーシ派と側近のグループを含む、現在存在するすべての政治勢力を受け入れられるよう設計されている。この新たな協議の形式と目的は先のサヌア協議とはかなり異なっているが、多くの意味で、一貫した成果が期待されており、サヌア協議を補完するものになるだろう。

この二つの協議の主な違いは、戦争の存在だ。来週、協議が開始する時も、イエメンは国をあらゆる面で引き裂いた壊滅的な紛争の真っ只中にある。そのため、協議の焦点の一つはいかにして国を瀬戸際の状態から立ち直らせるかということであり、それには、すべてのイエメン人が国連の仲介による協議に集結し、すべての当事者が誠実に和平交渉に従事することが必要となるだろう。

もう一つの違いは、現在の悲惨な人道的状況、経済の麻痺、社会秩序と結束の崩壊だ。これらはすべて、2014年以降、つまり最初の国民対話の締結から数ヶ月の間に激化した戦争によるものだ。

これほど多様な政治的背景を持つイエメン人が集まり、自国の将来を熟考する機会は、この数年間で初めてだ。この事実だけでも来週の協議の重要性は明らかだが、8年間に渡る戦争による状況の悪化と国連の調停の行き詰まりが今回の協議の緊急性を高めているのも事実だ。また、地上戦の軍事的な行き詰まりも、当事者が新たな関与の道を探りたいと考えるきっかけとなるかもしれない。

2014年の紛争開始以前、GCCはイエメンにとって最大の貿易相手国であり、イエメンへの海外直接投資の約80%を占めていた。2001年12月、GCCはイエメンをGCC圏に統合するプロセスとして、いくつかのGCC専門機関に加盟させることなどを開始した。2002年にはGCCとイエメン間でイエメンの経済法をGCCのそれを反映したものにするサヌア協定が締結され、双方向の貿易と投資をさらに加速させる動きが進んだ。2006年3月、GCCはイエメンの経済を再建し、GCC経済に段階的に統合していく準備としての20年計画を採択した。また、GCCは2006年11月と2012年9月に、イエメンの経済開発を加速させるための資金を動員することを目的とした国際援助国会議を共催している。3回の会議で約150億ドルが誓約され、そのうちの70%はGCC諸国とGCC圏の地域基金からだった。

これほど多様な政治的背景を持つイエメン人が集まり、自国の将来を熟考する機会は、この数年間で初めてだ。

アブデル・アジーズ・アルワイシェグ博士

地理的な要因、歴史、共有する文化の存在が、イエメンとGCC諸国との緊密なパートナーシップを決定づけた。両者の経済的統合も、また必然だ。将来を考えた場合の安全保障上の懸念や未来へ希望や期待も、非常に似かよっている。そのため、来週行われるGCC主催の協議は、困難の最中でこのパートナーシップがどのように展開するか、イエメンの人々が戦争と荒廃の深淵から立ち直るのをどのように助けるかということの実践でもある。これには、まず、イエメンの人々が自由に議論できる場を提供すること、次に、協議の結果として生まれるいかなる合意に対しても支援をしていくことが含まれる。

既存の体制と権限で、技術面、財政面ともにそのような支援を行うことは可能だ。

協議の結果として生まれた合意次第で、GCCはその実施を確かなものにするために今後の努力を促進していく用意がある。要請があれば、積極的に関与し、その努力を支援することができるだろう。

  • アブデル・アジーズ・アルワイシェグ博士はGCC政治・交渉担当事務次長で、アラブニュースのコラムニスト。本記事で述べられている見解は個人的なものであり、必ずしもGCCの見解を代表するものではない。Twitter: @abuhamad1
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