
多くの専門家たちは、サウジアラビアを含む多くの国がこの四半期は国際線の移動を再開させるものとみている。しかし、観光、接客、娯楽を求めての移動については、多くの渡航先で予防措置や制限がそのまま残っており、新型コロナウイルス感染拡大前のようには戻らないだろうと広く予想されている。
そうであれば、何百万人ものサウジの国民や住民にとってはここしばらく、そしておそらく年末までは、国内の観光や娯楽が典型的な行先となることだろう。もちろん、我々の多くが今年の夏は国内でイード・アル・アドハーの祝日をこの暑い季節のなかで祝うなか、ギガプロジェクトや他のプロジェクトの開発が完全に終了するまでは、我々が訪れることのできる場所は紅海やアラビア湾のビーチ、アシル地域の山々の絶景地などに限られる。
キディア・エンターテイメントシティー、紅海プロジェクト、アマアラ、アルウラ、キング・サルマン公園、ディリヤ・ゲート開発、リヤド・スポーツ大通りなど、パブリック・インベストメント・ファンドはこれまでに新たな娯楽施設を発表したのに加え、サウジ・エンターテインメント・ベンチャー会社「SEVEN」を作った。
ビル・アーネスト氏率いるSEVENは、国内のテーマパークや娯楽施設の開発を任されている。計画されているのは、サウジアラビア国内の主要地における20カ所の観光地、50の映画館、2つの大規模テーマパークなどだ。
各施設にはウォーターパーク、映画館、プレイエリア、乗り物やその他のアトラクションを含むさまざまな娯楽やレジャー設備が設置されることになる。これにより新型コロナウイルス後の時代には、サウジアラビアは中東地域における娯楽・文化・観光の中心地となる。
SEVENや、クサイ・アル・ファハリ氏率いる200憶ドルの観光開発ファンドといった経済発展の推進力となる企業を推し進める政府の構想・計画を支援する戦略的事業開発活動の一環として、BMGファイナンシャル・グループは、国内主要都市に世界規模のウォーターパークを作るための資本構造の包括的研究に着手している。この計画は、様々な家族メンバーの社会的要求を満足させるウォーターパークを建設するというものだ。このブランド商品は、様々な公的団体や民間団体がフランチャイズ営業することが可能だ。
さらにこの構想は、国内の請負業者や株式上場による出口戦略と抱き合わせた海外経営者たちとの連携で、官民協力媒体として構築されることになる。筆者の意見としては、新型コロナウイルスが前代未聞の悪影響を接客業・娯楽業を含む多くの業界に及ぼしながらも、この先2、3年でこれらの業界は市場シェアを回復すると予測され、国内外の需要により利益を上げることができると考えている。サウジアラビアは依然として娯楽・観光部門でのゲームチェンジャーとなると信じている。
バジル・M・K・アル・ガライーニ氏はBMGファイナンシャル・グループの会長兼CEO。