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岩井文男駐サウジアラビア日本大使メッセージ

(宮内庁)
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23 Feb 2022 04:02:32 GMT9
23 Feb 2022 04:02:32 GMT9

日本国天皇陛下の御誕生日に心よりお祝い申し上げます。本年2月23日、天皇陛下は62歳となられます。この機会に日本とサウジアラビアの友好関係を紹介する機会を提供いただき、アラブ・ニュースに御礼申し上げます。

長い間、サウジアラビア王家と日本の皇室は心からの友情を築いてきてお り、サウジアラビアと日本の二国間関係の中心にあります。 2つの王室の友情の美談は、19955年に両国の外交関係が樹立されるより以前、1953年に英国エリザベス女王陛下の戴冠式が行われた約70年前にさかのぼります。式典には世界中の首脳や王族が出席し、上皇陛下、当時の皇太子は日本の皇室を代表し、後に国王となったファハド王子はサウジアラビアを代表して参列していました。

式典中、ファハド国王は、指定された席次に反し、上皇陛下(当時の皇太子)にご自分の席をお譲りになりました。2つの王室の長年にわたる絆を背景に、天皇陛下と皇后陛下(当時は皇太子と皇太子妃)は、1994年、ご結婚されたその年に、サウジアラビアを初めて公式訪問されました。それ以来、天皇陛下は、皇太子時代に5回サウジアラビアを訪れています。

近年、サウジアラビアと日本の二国間関係は、特に2017年にサルマン国王が日本を訪問して日・サウジ・ビジョン2030が立ち上がった後、協力分野を広範に拡大しています。

このビジョンが始まって以来、プロジェクトの数は30から81超となりました。そうしたプロジェクトの1つに、タブークにおいて淡水化を行うメガトン・プロジェクトがあり、日本の最先端技術を駆使して淡水化プロセスのコストを半減させることを目指しています。また、ブルーアンモニア・プロジェクトも発展してきており、2020年9月に日本エネルギー経済研究所(IEEJ)がサウジアラビアから40トンのブルーアンモニアを輸入し、日本企業の IHIが横浜で2,000キロワットのガスタービンを用いてブルーアンモニアの燃焼実験に成功しました。

ここ数年のパンデミックによる困難にもかかわらず、サウジアラビアと日本は、両国の将来のための目標達成を目指して、これらのプロジェクトを達成するためにあらゆる努力をしていきています。

文化分野では、サウジアラビアの様々な都市で、多様性に富んだイベントや活動が行われています。また、特筆すべきなのは、サウジアラビアの多くの人が日本食やアニメといった日本文化を愛好していることです。現在は人々の往来が困難な状況ですが、近い将来に両国の観光が再開され、サウジアラビアの人々が日本旅行を楽しみ、その逆に日本の人々がサウジアラビアを訪れるようになることを願っています。

駐サウジアラビア日本大使として着任して以来、リヤド、東部、メッカ、アル・マディーナ、アルカシーム、タブーク等、サウジアラビアの半数近くの州を訪問し、最近ではジャーザーンを訪問しました。各地を訪問する中で、土地土地の遺跡を訪れることは興味深くあります。遺跡は、この国の人々の歴史的な経路を示し、幾世代も前の物語を語ってくれます。そのような昔の人々の物語に耳を傾けることは、私のサウジ社会及び歴史に対する知識と理解を深めてくれます。サウジアラビア駐在中には、すべての州を訪問したいと思っています。

最後になりましたが、サウジアラビアの市民の皆さまのご健康を願い、また、二聖モスクの守護者と皇太子殿下のリーダーシップの下でサウジアラビアがさらに繁栄することを願っています。

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