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サウジアラビアと日本の友好関係を発展

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22 Sep 2022 06:09:12 GMT9
22 Sep 2022 06:09:12 GMT9

サウジアラビアの第92回目の建国記念日という喜ばしい機会に際し、サルマン国王陛下、ムハンマド皇太子殿下、そしてサウジアラビアの人々に心から御祝い申し上げます。この機会は、市民の皆様にとって、今日私たちが見ているサウジアラビアの変革を成し遂げるために多大な貢献をした人々に敬意を表す誇らしい時であると確信しています。

新型コロナに起因するパンデミックの収束とともに、サウジアラビアにおいては、ビジョン2030に基づく社会変革がより一層活発になってきたと実感しています。サウジアラビアの各州を訪問する中で、何れの場所にあっても人々の表情は生き生きとしており、未来に向けて彼らが国の礎になるのだという意気込みを感じてきました。

初代アブドゥルアジーズ国王により現在のサウジアラビア王国が統一されて数十年のうち、日本とサウジアラビアは1955年に国交を樹立し、以来、両国は経済面を中心に強い関係を構築してきました。サウジアラビアは、これまで世界情勢における様々な困難や危機にも関わらず日本への石油の安定供給を確約し、日本の経済発展の支えとなってきました。一方で、日本は高品質な製品の輸出を通して、サウジアラビアにとって重要な貿易相手国であり続けてきました。その後、両国関係はサウジアラビアの石油化学産業の発展とともにより相互互恵的な関係へと発展し、1980年代には日本のナショナルプロジェクトとしてサウジ初の石油化学となるアルラジやシャルクへ大型投資を行い、また、2000年代初頭には世界最大級の石油化学プラントであるラービグプロジェクトが操業を開始しました。こうしたプロジェクトを通じて、日本はまさにサウジアラビアの産業多角化を支援してきたのです。

ビジョン2030による社会経済変革の実現を強力にサポートすべく、2017年に立ち上げられた日・サウジ・ビジョン2030の柱の1つは「イノベーション」であり、両国は2021年にサウジアラビアから日本への世界初のブルーアンモニアの輸出に成功しました。このことは、アブドルアジーズ・エネルギー大臣が提唱する「炭素循環経済構想」に寄与するものとなるでしょう。また、現在100社を超える日本企業がサウジアラビアでビジネスを展開しており、最先端の金属素材や海水淡水化プラント、メトロ建設など数多くのプロジェクトに従事し、サウジアラビアの経済と生活の質へのさらなる貢献を目指しています。

私は、日本の大使として、サウジ国内の各地で文化やエンターテイメントのイベントが数多く開催されていることとともに、こうした様々なイベントにおいて日本文化が特集されることに感動しています。例えば、本年5月~6月に開催された「ジッダ・シーズン」では「アニメ村」が開設され、7月~8月に首都リヤドで開催された「ゲーマーズ8」では「日本村」が設置されました。さらに、今月には、ゲーマーズ8の会場内で世界コスプレ大会のエキシビジョンマッチが開催され、サウジのコスプレファンで会場は大いに盛り上がりました。サウジの若者の間で日本のポップカルチャーは絶大な人気を誇っており、より多くのサウジアラビアの人々がこうしたイベントを通して様々な日本文化を楽しみ、両友好国の人々の間の相互理解のより一層の促進につながるだろうことを喜ばしく思います。

私はこれまでにサウジアラビア国内の12州を訪問し、各地の自然、遺跡、文化、食などの魅力を体験して、サウジアラビアの潜在的な観光資源の多様性を確信しております。間違いなく、サウジアラビアはいつの日か世界の人々を魅了する国となるでしょう。一方で、観光は日本にとっても重要な成長分野と位置付けられており、官民が連携して様々な取り組みが実施されてきました。日本のコロナ対策としての水際措置の緩和とともに、政府関係者やビジネスマンの往来も次第に再開されてきています。今後、我々両国の間での実際の訪問を通して相互の経験を交換しあうことで、両国の観光促進が図られることを願っております。

サルマン国王陛下とムハンマド皇太子殿下のリーダーシップに敬意を表し、日本とサウジアラビアの関係は相互に関与しあう新たな段階に入っています。日・サウジ・ビジョン2030の実現に向けた取組は決して止まらず、両国の互恵的で友好的な関係が発展することを願っております。

  • 重ねて、建国記念日おめでとうございます。
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