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サウジアラビアとギリシャには多くの共通点がある

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26 Mar 2023 10:03:14 GMT9

毎年3月25日には、ギリシャ国民がオスマン帝国に抗して蜂起し、欧州文明揺籃の地に古代の偉大な国民国家が復活した記念日を迎えます。本日、私たちはリヤドで、サウジアラビアのパートナーや友人たちと共に、202周年となるその日を祝います。

両国には多くの共通点があります。現代のサウジアラビアとギリシャはいずれも古代の卓越した文明に起源を持ち、この地域の平和、安定、安全、発展に注力しています。そのため、ギリシャはサウジアラビア王国との間で築き上げてきた戦略的関係をたいへん重視しています。

2021年10月に行われた我が国の首相によるリヤド訪問と、2022年7月に行われたムハンマド・ビン・サルマン皇太子によるアテネ訪問が成功を収めたおかげで、この2年間は二国間関係の発展に関してきわめて多くの成果が見られました。両国の指導者は戦略的パートナーシップ協議会を設立して毎年の首脳会談に道を開き、他方7つの小委員会は年間を通じて活動し、政府や企業にとってのさらなる機会を探っています。

過去1年間に、ギリシャ・サウジアラビア両国の間で、20件以上の政府間、企業間の協定や覚書が締結されました。再生可能エネルギー、インフラ・コネクティビティ、文化、スポーツ、科学、ヘルスケア、海運など、多くの分野で協力の枠組みが構築されました。ギリシャとサウジアラビアの経済には補完しあう側面がたくさんあるため、両国の企業は、相互利益が見込めるプロジェクトで相乗効果を高めるとともに、さらなる機会を探っています。

現代のサウジアラビアとギリシャはいずれも古代の卓越した文明に起源を持つ。

アレクシス・コンスタントプロス氏

前途有望な別の進展としては、昨年10月にアテネでギリシャ・サウジアラビアビジネス協議会が正式に設立され、サウジアラビアのルブナ・アル・オラヤン氏、ギリシャのアキレアス・コンスタンタコプロス氏の両議長など、多くの著名な企業人が参加しました。この協議会は、関係する商工会議所の支援を受けながら、民間部門がさまざまな事業分野で多くの機会を探り、より多くのものを獲得できるように手引きを行います。

サウジアラビアはビジョン2030を通じて大改革に乗り出し、目覚ましいスピードで国の姿を変えつつあります。専門知識を有するギリシャは、サウジアラビアの将来の歩みに参加し、支援することを熱望しています。手短に述べると、建設、コンサルティング、物流、設計、エンジニアリング、プロジェクト管理などの分野のギリシャ企業は、ビジョン2030の一部になることに強い関心を抱いています。他方、サウジアラビアには、インフラ、観光、エネルギー、再生可能エネルギー源、情報通信技術、保健、物流などの分野で、ギリシャでの大きな投資機会があります。

例えば、エネルギー分野では、ギリシャはアラビア湾岸諸国から欧州に向かうエネルギー輸送のハブとして適しており、アラブ世界と欧州大陸を結ぶ架け橋になることもできるでしょう。この方向での特別な支援メカニズムは、ギリシャ復興回復計画の一部であるEU資金で、イノベーションとグリーンエネルギーの分野への大規模投資が可能になります。上記資金でファイナンスされる21個の計画を通じて、投資総額は2030年までに440億ユーロ(470億ドル)を上回ると予想されます。水素エネルギー分野に関しても、協力しあえる多くの機会があります。水素は、我が国のエネルギーミックスの重要な要素になる予定で、経済の脱炭素化の鍵を握っています。

ギリシャは、EU、拡大地中海地域、中東、北アフリカのすべての市場にアクセスしやすいため、理想的な投資先にもなります。ごく最近、ギリシャ政府は議会での投票で一連の魅力ある奨励策を成立させ、外国からの戦略的投資を惹きつける上で必要な法的枠組みを構築しました。

両国はこれからもあらゆる分野で緊密に協力し、戦略的パートナーとして助け合っていきます。私たちがギリシャ独立記念日を祝うとき、サウジアラビアの友人たちが一緒に祝ってくれることを、私たちは知っています。

  • アレクシス・コンスタントプロス氏は、ギリシャの駐サウジアラビア大使である。
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