
ジェッダ/ザフラーン:サウジアラビアの住民はこの週末、93回目の建国記念日を熱烈に祝った。彼らは国内各地で行われた祝賀行事に参加し、魅了されるとともに国民としての誇りを新たにした。
国内の様々な都市で、海軍艦艇や海上警備艇によるパレード、ヘリコプターによる航空ショー、サウジ空軍による壮観な空中バレエなどが披露された。数々の車両や歩兵・騎兵部隊による軍事パレードも行われた。ジェッダ・ウォーターフロントは祝賀の中心地となり、建国記念日の行事を楽しむために熱狂的な観衆が集まった。
キング・アブドルアジーズ大学に通うレハブ・アル・ドサリさんは、「私の家族は航空ショーの大ファンなんです。ショーを見ていると、多大な努力がなされたことがよく分かります」と話した。
ジェッダ・アート・プロムナードでは2時間の民俗ショーが行われ、サウジアラビアの豊かな文化遺産が紹介された。
ジェッダ・ヨットクラブでは王室警備隊がパレードを行った。また、エアロバティックチーム「サウジ・ホークス」が複雑なフォーメーションや空中演技を披露して観客を魅了した。
歴史的地区であるアル・バラドでは、音楽パフォーマンス、おいしそうな食べ物を売る数々のフードトラック、伝統的な民族舞踊、教育的ワークショップ、ライヴショー、ガイド付きツアーなどが用意され、地元の人々も観光客もサウジアラビアの豊かな文化のタペストリーに浸ることができた。
来場者は、アラビアコーヒーと心からのもてなしというサウジの伝統的な方法で温かく迎えられた。
アル・バラド内の様々な場所に登場した歌手やミュージシャンが空気を魅惑的なメロディーで満たし、パフォーマンスで聴衆を魅了した。
ちびっ子たちも楽しみやエンターテイメントの公平な分け前を得られるように、キッズコーナーも用意された。
アル・バラドではサウジ建国記念日の祝賀行事として、王立伝統芸術研究所がプリンスズ・ファウンデーション・スクール・オブ・トラディショナル・アーツとのコラボレーションで家族向けアクティビティーを提供した。
複雑な幾何学模様のデッサンなどの伝統芸術に関するワークショップや、木彫り体験セッションが行われた。
王立伝統芸術研究所のスザン・アル・ヤヒヤCEOは次のように語る。「サウジ建国記念日は、我が国の文化の豊かさや、伝統芸術の保存・振興に対する国のコミットメントを思い出させてくれます。私たちは共同ワークショップを通して、国内の才能を育成し、訓練を提供するとともに、サウジアラビアの芸術遺産を大切にするよう地域社会に促すことを目指しています」
芸術愛好家たちは、アブ・イナバ通りのビジュアル・アーツ・ギャラリーに展示された様々な芸術作品に歓喜した。
アル・ファラー・カントリーヤードでは伝統的なゲームが行われ、仲間意識と友好的競争の感覚を育んで人々を一つにした。宝探しは祝祭に冒険の要素を加えた。
インフューズ・アドバイザリーとのコラボレーションにより、ジェッダの一流シェフたちがタフリーク・スペースに3日間のポップアップレストラン「ペニンシュラ」をオープンした。サウジ料理の多様性を称え、伝統的な味に現代的なトレンドを取り入れた美食の取り組みとなった。
インフューズ・アドバイザリーのハシム・ナゼルCEOはアラブニュースに対し次のように語る。「ペニンシュラ・ポップアップでは、サウジ料理を象徴する独特な風味を深く掘り下げる食の旅を提供しました。93回目の建国記念日にちなんで、また我が国の豊かな伝統へのリスペクトとして、ダナ・アル・マッダ氏、アブドルラフマン・エナーニ氏、タリーン・ミリアニー氏を含むインフューズ・アドバイザリーのサウジ人シェフによる専門チームが細心の注意を払ってメニューをキュレーションしました。我が国の伝統に敬意を払いつつ、現代的なトレンドに向けたこの国の先進的な歩みも表現したメニューになっています」
このメニューは愛されるサウジ伝統料理を斬新にアレンジしたもので、サウジ伝統料理の特徴である本物の味とスパイスに忠実でありつつ、食感、盛り付け、料理技術をイノベートするものとなった。
キング・アブドゥラー経済都市(KAEC)では、伝統的なサウジ民俗音楽バンドショーやアラベスク風の屋外座席エリアなど、住民は愉快なアクティビティーを楽しんだ。
KAECのベイ・ラ・サン・ホテルでは盛大な記念イベントが開かれ、ライヴ音楽、文化ショー、絶品料理、子供向けアクティビティーなどが用意された。
シェラトン・ジェッダ・ホテルは、伝統的な味のビュッフェ、ダンスパフォーマンス、本物のアラブのもてなしの心によってサウジの伝統に敬意を表し、建国記念日を祝った。
同ホテルの総支配人であるエドウィン・ウィジュクウィウス氏は次のように語る。「シェラトン・ジェッダ・ホテルは建国記念日イベントを通して、サウジアラビアの豊かな伝統に敬意を表すとともに、本物のアラブのおもてなしの心に対する私たちのコミットメントを示すような忘れられない体験をお客様に提供することを目指しました」
ザフラーンでは、有名なキング・アブドルアジーズ世界文化センター(イスラ)がネオングリーンと白の光線でライトアップされ、サウジの3日間の祝祭に訪れた老若男女を迎えた。
ひときわ注目を集めた(そしておそらく最も多くの写真を撮られた)のは、アラムコが委託した大きな絵画《Sights of Grandeur(壮大な光景)》だ。キャンバスに描いた油絵を額装したこの作品は、アーティストのサイモン・パシーニ氏が93回目の建国記念日のために特別に制作したもので、歴代のサウジ国王が足並みを揃えて階段を下りていく様子に加え、サウジでおなじみの建物を背景に女性たちが横の方に目立つように立っている姿も描かれている。
イスラは声明の中で、「我々は祖国とその偉大な統一記念日を祝福します。力、誇り、そして新たな帰属意識の日です」と述べた。
「シング・アロング・フォー・サウジ」と題したカラオケの試みが今年も毎晩2回行われ、座席に座る観客たちは歌うよう促された。サウジの人気曲の歌詞が大きなスクリーンに映し出され、マエストロ・ヤヒヤ・ムサワが指揮する生オーケストラが伴奏した。
2023年が国によって「アラビア詩の年」に指定されていることから、イスラミュージアムでは「アラビア詩展」が開かれ、プラザでの音楽パフォーマンスや有名な自撮りコーナーも設けられた。
太陽が地平線の下に沈むと、サウジアラビア各地の夜空が息をのむような花火で照らされた。
ジェッダ、アルコバール、マディーナのキング・ファハド・メインパーク、ターイフのキング・アブドゥラー・パブリック・パーク、ハーイルのアル・サラム・パーク、アブハーのアル・サッドガーデンとアル・ファン通り、タブークのローズガーデン、それらの場所全てがまばゆいばかりの色と光の爆発で活気を帯びた。