Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • カイロ、クリスマス気分を味わう ツリー、バザー、サンタクロースと共に

カイロ、クリスマス気分を味わう ツリー、バザー、サンタクロースと共に

(Shutterstock)
(Shutterstock)
Short Url:
25 Dec 2022 07:12:17 GMT9
25 Dec 2022 07:12:17 GMT9

サルマ・モハメド

カイロ:ここ数週間エジプトの街角は、赤と緑のクリスマスカラー2色をモチーフにした、クリスマスツリーやオーナメントで溢れている。かつてはキリスト教徒だけが祝っていたこの祝日は、大多数のイスラム教徒がこの日をイード・アル=フィトルやイード・アル=アドハー、預言者生誕祭とほぼ同じ位置づけをしていることから、徐々に全国的なイベントとなってきた。

行商人たちはワールドカップの旗を捨て、新たに手にしたサンタクロースのおもちゃ、帽子、キーホルダー、装飾品などを売り切ろうと、車から車へと移動している。そして、子供であれ大人であれ、愛する人に少しでもクリスマスの雰囲気を味わってもらおうと、窓を開ける車が渋滞を引き起こしている。

多くのショッピングモールでは、12月25日の数週間前から巨大なクリスマスツリーが飾られ、訪れた人々はまばゆい光の中で写真を撮るために列を作っている。エジプト人のパン屋もクリスマスクッキーを並べて、子どもたちやその家族を呼び込もうとしている。

「宗教なことを抜きにして、みんなと一緒にお祝いすることで、自分も参加しているように感じるのです。キリストの誕生を祝うことは、まだキリスト教徒だけのことのように思われますが、それに伴う賑やかさや寛大さの伝統は、私たちが長い時間をかけて培ってきた伝統に対して、キリスト教徒の方々との楽しい関わり方として認められています」と、コプト教徒であるカリム・ゴルジさんは話す。

「クリスマスツリー、サンタクロースのコスチューム、プレゼントを贈る儀式など、キリスト教の聖ニコラスの伝説にちなんだものを見るたびに、キリスト教の人々はコミュニティから切り離されているというよりは、コミュニティの一部であるように感じます。ラマダンのイフタールでキリスト教徒とイスラム教徒がテーブルを囲む姿に美しさがあるのと同じです」と彼は続けた。

「また、クリスマスの伝統や飾り付けを、クリスマスの期間にわたって共有することにも美しさがあります。宗教的な違いはさておき、これらの伝統を一緒に楽しむのです」

カイロ周辺のオフィスでも、従業員の間でクリスマス気分を盛り上げようと、小さなツリーやリースの飾り付けをしている。

「この厳しい時代に、私たちは何かお祝いをしたいと切望していますが、クリスマスはぴったりのお祝いです。子供たちも喜び、大人たちも喜ぶ。みんなの休日になっています。私たちはキリスト教徒の友人と一緒にクリスマスディナーを楽しんでいます」と、27歳のマーケティング担当者ファラ・アリさんは語った。

「職場でシークレット・サンタ(参加者それぞれがグループ内でランダムに1人をあてがわれ、その人にプレゼントを贈る)をやったのですが、本当に楽しかったです。ここしばらくは、毎年恒例になっています。仕事を早めに切り上げて、きれいにラッピングされたプレゼントを並べたテーブルを囲み、順番にラッピングを解いて贈り主を当てます」と彼女は付け加えた。

アリさんは、シークレット・サンタのコンセプトを家族に紹介したところ、家族も毎年プレゼント交換に参加するようになったという。「絆を深めるいい機会です。忙しい毎日で、ほとんど顔を合わせることがないので、このおかげで家族がより親密になり、お互いの生活に関わることができるようになりました」

カイロではこの数週間、公園やショッピングモール、スポーツクラブなど多くの場所でクリスマスバザーが開催され、クリスマス気分を盛り上げるとともに、クリスマスプレゼントのためのクリエイティブな アイデアを提供している。バザーでは基本的に、新規顧客の獲得を目指す地元の小規模ブランドや、ハンドメイドグッズの出品者、中古品の出品者などが出店している。

また、クリスマスが新年のお祝いの代わりとなっているケースもある。正教会は1月7日にクリスマスを祝うため、カトリックの12月25日に合わせて12月中旬から1月の第1週までクリスマスのお祝いが行われる。

エジプトのキリスト教徒の大半は正教会に属しているため、クリスマスのお祝いは新年に行われ、そこで43日間の断食を解く。断食は11月25日に始まり、クリスマスイブまで続く。断食中は、キリスト教徒は動物性食品の摂取を控える。


特に人気
オススメ

return to top