
リヤド:サウジアラビアの手術チームは5日に、結合したタンザニア人の双生児を分離するため、16時間の複雑な手術を行った。
手術は、サウジアラビアの人道援助機関KSreliefの責任者である一流小児外科医のアブドゥラー・アル・ラビーア博士の監督の下で実施された。
リヤドの国家警備隊省のキング・アブドルアジーズ・メディカルシティにあるキング・アブドゥラー小児専門病院で、医療・手術チームが2歳のハッサンちゃんとフセインちゃんの分離手術を行った。
手術は9段階にわたり16時間かけて行われ、35人の相談役、専門家、技術・看護・サポートスタッフが参加した。
サウジアラビアの結合双生児プログラムにおける59番目の手術となった今回の手術の後、アル・ラビーア博士は、医療チームの努力に感謝し、双子の母親とタンザニアの人々に処置の成功を祝う言葉を贈った。
博士は、人道活動全般、中でもサウジアラビア政府による無制限の支援なしでは実現し得なかった医療活動においての、王国の先駆的役割を改めて強調した。
この達成は、保健分野の発展とその質および効率の向上を目指すサウジ・ビジョン2030の目標に沿った、サウジアラビアの優秀な医療技術を示すものだとも、アル・ラビーア博士は述べた。
双子の母親は、指導者と医療チームに感謝を表明し、王国の素晴らしい人道活動と、サウジアラビア滞在中を通して受けた温かい歓迎と寛大なもてなしを称賛した。
タンザニアのアリ・ムワディニ駐サウジアラビア大使は、サルマン国王、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子、医療チームのメンバーらに感謝を表明した。
大使は一流の国際レベルに到達したサウジアラビアの医療分野の発展を称賛し、双子が早く回復することを願った。
双子は医療検査のため、8月にダルエスサラームからやって来て、検査により、下胸部、腹部、骨盤、肝臓、尿路、腸、生殖器が結合していることが判明した。
王国は、現代医学における最も複雑な手術処置のひとつにおいて、世界をリードしている。1990年の設立以来、サウジアラビアの結合双生児プログラムは、世界各国の約130例の結合双生児を治療してきた。アル・ラビーア博士自身も、23か国からの貧しい家族のもとに生まれた結合双生児を対象とした58件の手術を行ってきた。
キング・アブドゥラー小児専門病院は、同プログラムにおいて重要な役割を担っている。最先端の医療施設と先進技術を持つ同病院には、複雑な小児医療を専門とする極めて熟練した医療チームがいる。
同プログラムのもとで実施される手術は、サウジアラビア政府から十分な資金提供を受ける。手術は子どもたちに、24時間体制のケアを必要とせず、彼らの状況の精神的・身体的負担から解放された、長く健康な人生を享受するチャンスをもたらす。
医学的研究によると、結合双生児の約60パーセントは死産で、生きて産み落とされた結合双生児の約40パーセントはその後数日で死亡する。結合双生児の約70パーセントは女児である。