
リヤド:サウジアラビアは11日、イスラエルは国際法違反を見逃されているとして、イスラエル・ハマス戦争に対する世界の反応における「二重基準」を非難した。
サウジの外相であるファイサル・ビン・ファルハーン王子は、リヤドで開催されたイスラム・アラブ臨時合同首脳会議が終了した後の記者会見で次のように述べた。「我々はこの二重基準を注視・観察しており、それに基づいて国際システムの信頼性に対する評価を改めている」
「全ての者をそれらの基盤に拘束するコミットメントがないのであれば、それらの基盤が統一的な基盤であると言うのは難しい」
今回の首脳会議で、サウジアラビアとその他のイスラム諸国はガザ地区における軍事作戦の即時終結を求めるとともに、イスラエルがパレスチナ人に対する自らの行動を自衛として正当化することは受け入れられないと表明した。
ファイサル王子は、アラブ・イスラム諸国が国連安保理に対し圧力をかけることは期待できるか、あるいは安保理は「パレスチナの期待を裏切り続ける」と思うかというアラブニュースの質問に対し、次のように答えた。「アラブ連盟は国連総会で、非常の強いメッセージを伴う決議を提案した」
「(同連盟は)国連安保理がその責任を果たせずにいることを指摘した。そのことは状況全体、すなわち国際安全保障構造の改革の必要性を浮き彫りにしている」
ファイサル王子は、安保理は「自らが国際社会の期待に応えられないこと、そして改革が絶対に必要であること」を示してきたと述べた。
「(国際安全保障構造に対する評価を改めているのは)国際社会がイスラエルの責任を問うことができなければ、そのことは我々の多くに、確立された国際秩序のパラメーターは本当に機能しているのかという大きな疑念を植え付けることになるからだ」
これに先立ち、今回の首脳会議は最終声明の中で国際刑事裁判所(ICC)に対し、パレスチナ自治区において「イスラエルが犯している戦争犯罪および人道に対する罪」を調査するよう求めた。
イランのイブラヒム・ライシ大統領、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、カタールのシェイク・タミーム・ビン・ハマド・アール・サーニ首長、今年アラブ連盟に復帰したシリアのバッシャール・アサド大統領など、数十各国の首脳が出席した。
ムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下は、サウジアラビアは「パレスチナの同胞に対するこの野蛮な戦争を非難し、断固として拒絶する」と述べた。
皇太子殿下は首脳会議で次のように演説した。「我々は人道的大惨事に直面している。これは安保理と国際社会がイスラエルによる目に余る国際法違反を止められなかったことを証明するものだ」
マフムード・アッバース大統領は、パレスチナ人は「大量虐殺戦争」に直面しているとしたうえで、米国に対しイスラエルによる「攻撃」をやめさせるよう呼びかけた。
10月7日にハマス戦闘員らがイスラエルを襲撃して1200人を殺害して以来、中東では緊張が高まっている。
パレスチナ当局によると、イスラエルのガザ地区に対する攻撃による死者は10日時点で1万1078人に上り、その40%が子供である。