リヤド:サウジアラビアは、イスラエルによるガザ最大の医療施設であるシファ病院への襲撃と、同地区内のヨルダン病院付近への爆撃を非難した。
サウジアラビア外務省はX(旧Twitter)への投稿のなかで、イスラエルは 「国際人権法と国際条約の明白な違反 」である行動をし、 「あからさまに民間人と医療スタッフを標的にした 」と述べた。
同国はイスラエルに対し、民間人、医療施設、支援隊員への「継続的な違反行為、残忍で非人道的な行為」への説明責任を求めた。
サウジアラビアは別の声明のなかで、同国が「正しい方向への第一歩」と表現する、ガザ全域での緊急かつ長期の人道的一時停戦と人道回廊を求める国連決議を歓迎した。
サウジアラビア外務省は、人道的一時停戦によって、支援が民間人に届くようになり、「ガザへの継続的な攻撃の矢面に立たされている子供たちを救うことができる」と述べた。
さらに同省は、この決議は、ガザでの軍事作戦を停止させ、イスラエルに国際規範と条約の違反の説明責任を問うという国際社会の責任を果たすことを促すだろうと付け加えた。
イスラエル軍は11月15日にガザ最大の病院に突入し、武装組織ハマスが施設内や地下で活動しているというイスラエルの主張を裏付ける証拠を探した。同病院では、乳児や数百人の患者が、電気やその他の生活必需品のない状態で数日間過ごしている。
ヨルダンニュースエージェンシー(PETRA)が報じたところによると、ヨルダンは15日、イスラエルがガザのヨルダン野戦病院付近で行った爆撃により、救急センターに運ばれてきた負傷したパレスチナ人を受け入れしようとした医療スタッフ7人が負傷したことについて調査を実施することを誓った。
ヨルダンのアイマン・アル・サファディ外務大臣は、この攻撃を「イスラエルの戦争犯罪の継続」と非難し、同大臣は調査結果を受けてから必要な次の措置を取ると述べた。
PETRAに掲載された声明の中で、サファディ外務大臣は「爆撃に関連するすべての状況、なぜ起きたのか、どのように起きたのか、使用された武器、同胞たちが受けた負傷の原因を明らかにするため、徹底的な調査を行う」と述べた。
ヨルダンは、ヨルダンの医療チームの命を危険にさらした責任はイスラエルにあると指摘した。
ヨルダン病院付近への攻撃は、パレスチナの病院や民間インフラを標的にしたとして、アラブ首長国連邦、カタール、エジプト、クウェートを含むアラブ諸国から非難を浴びた。
クウェートとカタールは、国際人道法に反するイスラエルの「あからさまな攻撃」に対してヨルダンとの連帯を再確認し、国際社会が介入してパレスチナ人に対する「犯罪」を阻止するよう促した。
アラブ首長国連邦は声明のなかで、「ガザ地区内の病院、民間の団体や施設を標的にすることを断固として拒否する」と繰り返し、即時停戦と継続的な支援参入を求めた。
エジプトは国際社会に対し、違反行為の停止と責任者の訴追を求めた。