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洪水での死者が148人に達し、国連は新たなイエメンの災害に警鐘

今月初めにマアリブ県で発生した洪水。鉄砲水で少なくとも148人の命が奪われた。(AFP / ファイル)
今月初めにマアリブ県で発生した洪水。鉄砲水で少なくとも148人の命が奪われた。(AFP / ファイル)
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24 Aug 2020 12:08:50 GMT9
24 Aug 2020 12:08:50 GMT9
  • 300,000人が家を失い、作物にも大きな被害
  • 政府は復興の『余裕なし』

Saad Al-Batati

ムカッラー:国連は日曜日、イエメンが過去3か月にわたって国内に大きな被害をもたらした集中豪雨と洪水によって、新たな大惨事に直面していると警鐘を鳴らした。

鉄砲水によって少なくとも148人が死亡し、30万人以上が家を失い、建物、作物、家畜は大きな被害を受けた。

この洪水によって、何千人ものイエメン人が失業し、コロナウイルスの蔓延を食い止めるための取り組みが阻まれていると、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のアンドレイ・マヘチッチ報道官は述べた。

「住宅が失われたコミュニティーは、多くの人にとって社会的または物理的な距離の確保、手洗い用の清潔な水の利用、ウイルス感染を防ぐための他の対策の実施が難しく、新型コロナウイルスのパンデミックに対して非常に脆弱であることをUNHCRは大いに危惧しています」とマヘチッチ氏は語った 。

マアリブ、アムラーン、ハッジャ、フダイダ、ラヒジュ、アデン、アビヤン県の被害が最悪で、何千人もが自宅から脱出し、モスク、ヘルスセンター、学校への避難を余儀なくされている。

「洪水の影響を受けて国内に避難している人たちの多くは、すでに赤貧状態にあり、大抵はプラスチック製のシートや泥でできた過密な仮設シェルターの中で生活していましたが、それらは洪水で流されました」とマヘチッチ氏は語った。

ダムは決壊し、その中でも最大のマアリブにあるものは、水が溢れ出してシェルターを浸水させ、農場を押し流した。現在は、マアリブダムが適切に維持管理されていないことから、爆発的な決壊の恐れがある。

「爆発的な決壊に対して非常に脆弱です。もしそうなったら、数千人の避難民を抱える下流の灌漑地域や、マアリブの低地が破壊されるでしょう」とマヘチッチ氏は話した。

アーメド・サイード・バーマーさん一家ほか3家族は、豪雨と洪水によって自宅に住めなくなった際、港町ムカッラーの西にあるラドファン村に住む親戚宅に避難した。現在、彼らは自宅に戻って支援を待っている。

「家に戻る以外に選択肢はありませんでした」と、看護師のバーマーさんはアラブニュースに語った。「親戚の家は密集しています。政府からは何の支援もありません。政府のエンジニアが家の被害を確認しましたが、いつ支援してくれるのかを告げずに去っていきました。私たちが望むのは、より安全に寝泊りできる場所です。」

イエメンの副首相で最高国家緊急委員会の委員長を務めるセーラム・アルカーンバシ氏は、同国政府が3月と4月の洪水後に、復興と救援のために25億イエメンリヤル(990万ドル)を割り当てたことをアラブニュースに語った。しかし雨が続き、資金難に陥った政府は国際的な寄付に助けを求めた。

「洪水や雨がさらに破壊的になり、国全体に大きな被害をもたらしましたが、政府はより多くの資金を割り当てることができませんでした。復興にかかる費用は政府の手に負えるものではありません」とアルカーンバシ氏は述べた。

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