
リヤド:サウジアラビアの援助機関KSreliefの総監督であるアブドゥラー・アル・ラビーア氏によると、現在までにサウジアラビアは国内の難民に185億7000万ドル以上の援助を提供してきた。
13日にジュネーブで始まった「グローバル難民フォーラム2023」における演説で、同氏が出席者らに対し、自国は国内人口の5.5%を占める107万人の難民を受け入れており、難民らに無料の医療サービスと教育機会を提供し、彼らが新たなコミュニティにとけこめるよう支援していると述べたことを、サウジ通信社が報じた。
サウジアラビアは、世界中の他の難民受け入れ国にいる難民にも11億5000万ドルの援助を提供してきたと、アブドゥラー・アル・ラビーア氏は加えて述べた。
同氏は、ガザのパレスチナ難民への4000万ドルの援助供給、世界イスラム難民基金(Global Islamic Fund for Refugees)への1000万ドルの供給を含む、合計1億7000万ドル相当の複数の新たなプロジェクトの立ち上げを、同国が計画していることも明らかにした。
アル・ラビーア氏は、サウジアラビアが政治的観点と人道的観点の双方において人道問題を重視していることを強調し、世界中の難民および国内避難民の増加がもたらす課題について話した。
同氏は、難民に関する問題に対処し、彼らの苦境を緩和するために、各国が協力することの重要性を強調した。また、人間としての尊厳と安定が尊重されるよりよい難民のための環境作りを支援するため、パートナーシップの構築と優れたイニシアティブの確立、受け入れ国への支援を呼びかけた。
一方、KSreliefは12日に、イエメンのハッジャ県で緊急感染症対策センター(Emergency Center for Epidemic Diseases Control)を運営する合意書を市民社会組織と交わした。この施設は、患者に対して診断、治療、隔離を行うとともに、医薬品やその他の医療および予防のための物資、静脈注射および臨床検査サービスの提供も行う予定だ。
また、難民と受け入れ先のコミュニティの感染症対策強化、疫学的監視システムのデータベースへの統計データの提供、健康に関する意識および教育の改善、蚊よけネットの配布および医療廃棄物の廃棄の支援を行い、63,000人以上に恩恵をもたらすことを目指している。
「グローバル難民フォーラム」は15日まで開催される。