

タリク・アル・タカフィ
メッカ:サウジアラビアがコロナウイルスの抑え込みにかかるなか、国内には消毒作業、物価高騰、マスク不足が吹き荒れている。
サウジアラビア国内で報告された発症者総数は、月曜時点で15名だ。
サウジアラビアは「二聖モスク」の衛生管理を強化し、国外からの巡礼者を制限し、その他の防止措置を全国に講じている。
「二聖モスク守護者」である政府やサウジポストなどの行政機関は、コロナウイルス感染の懸念から、自動指紋認証システムの使用を停止している。
薬剤師でありファイサル王特別病院の規制関連業務長を務めるイマン・アル・ムタイリ氏は、コロナウイルスの感染者数が増加するに連れ、人々の懸念も増していると述べた。
消毒剤やマスクを買い求めようとする動向により薬局や小売店でそれらの商品の欠乏が深刻になっており、結果的に価格高騰を招いている。
「パニックを起こさずに、疾病対策センター、サウジ保健省、国家疾病対策センターなどといった信用のおける情報源から情報を得るようにすべきです」と彼女はアラブニュースに語った。
初歩的予防措置として手を石鹸と水で20秒以上洗う必要があると当局は強調している。「石鹸と水が手に入らない場合には、アルコール分を60%以上含む除菌剤で手を洗浄するのも有効です」とアル・ムタイリ氏は続けた。
目、鼻、口を触るのは避けるべきであり、健康な人が予防措置としてマスクを使用するのは勧めないとしている。マスクはもっぱら医療関係者たちや感染者たちが感染拡大を防ぐために使用すべきだからである。
「サウジアラビアを含むいくつかの諸国では、価格高騰を抑えるために消毒剤の販売を法規制しています。しかし需要増加や消費者の買い占めなどにより、国際的に衛生用品やマスクの深刻な不足が予測されます」
消費者意識を高めるとともに、流行を利用して儲けようとする薬局や小売店については人々が報告するようにする必要があると彼女は述べた。
研究医のラニア・ショウドリー博士はアラブニュースに、コロナウイルスの問題のひとつはその急速な感染速度だと語った。混雑した場所や不必要な集会は避けるべきだと彼女は述べた。ウイルス性疾患でまき散らされたしぶきは物の表面で生き延び、接触を通して伝染し、感染を引き起こし、呼吸器系を破壊する恐れがある。
通常の発熱のみの症状にも特別な注意を払う必要がある。それらの症状は、特に高齢者や、糖尿病や高血圧といった慢性疾患のある人々にとっては直接の脅威となるからだ。
中東各国政府は、移動制限、職場や学校の閉鎖、隔離など、感染拡大を防ぐための予防措置をとっている。